2018年から19年にかけて、日本の芸術文化をフランス国内各所で展開する一大プロジェクト「ジャポニスム 2018:響きあう魂」。その広報大使を務める香取慎吾の初個展「NAKAMA des ARTS」が19日に開幕した。
17年に日本財団主催の展覧会「ミュージアム・オブ・トゥギャザー」で《イソゲマダマニアウ》《火のトリ》の2作品を出展し、アーティスト活動を本格スタートさせた香取。同年、カルティエのイベント「TANK100」では「タンク」からインスピレーションを受けて制作した2作品を展示し、続く18年には香港でストリートアート《大きなお口の龍の子(大口龍仔)》を披露。また同年の六本木アートナイトでは「BMW X2 ラッピングカー」を手がけるなど、精力的に発表を続けてきた。
そんな香取にとって初の個展となる「NAKAMA des ARTS」の会場は、ルーヴル美術館の地下に位置するカルーセル・デュ・ルーヴル・シャルル5世ホール。ジョセフ・コスースのインスタレーションが周囲を囲むこの場所で、香取は103点の絵画に加え、新しい建築のかたちを提案するドーム型の作品、ファッションと融合した作品など発表した。
「アートを題材にしてNAKAMAとつながりたい」というコンセプトのもとに制作された作品の数々。香取は「個展のプレッシャーというのはあったはずなんですが、開催日が近づけば近づくほど、さらに設営をしているうちに一気に不安もプレッシャーもすべてなくなりました。『ジャポニスム2018』を意識してフランスと日本をテーマにしていますが、パリも大好きでパリからインスピレーションをもらってつくりました」とコメント。「作品を見に来てくださる方には、いままでの僕に、こんな一面もあったんだと知ってほしいし、知らなかった人にはこの作品から僕という人間を感じ取ってほしいです」と語っている。
なお、ジャポニスム2018では香取の個展のほかに、現在は「若冲―〈動植綵絵〉を中心に」展(〜10月14日)、「ルーブル美術館ピラミッド内特別展示 名和晃平彫刻作品 “Throne”」(〜19年1月14日)などが開催中。
今後は「安藤忠雄 挑戦」展(10月10日~12月31日)、「縄文-日本における美の誕生」展(10月17日~12月8日)、「京都の宝―琳派300年の創造」展(10月26日~19年1月27日)、「MANGA⇔TOKYO」展(11月29日~12月30日)、「藤田嗣治展」(19年1月16日~3月16日)など多数の展覧会が予定されている。