タムラサトルは、映像や「キネティック・アート」と呼ばれる動く立体作品を中心に、物が持つ意味や機能を排除するような作品をつくり続けている。
タムラが2010年から取り組んでいる代表シリーズ「マシーンシリーズ」は、文字や、ハートや星といった身近なシンボルを象ったチェーンが延々と一定の速度で動くというもの。タムラはこのシリーズで、機械が本来持つべき機能を排除し、「機械=有能性」という構図を真っ向から否定している。
本展では、この「マシーンシリーズ」より、0から9の10個のアラビア数字をモチーフにした大小様々な作品を発表。一貫して「ただ動き続けるだけのもの」を制作してきたタムラによるシニカルな光景が展開される。