機械から機能を取ったら何が残る?
タムラサトルが展開するシニカルな世界

機械を用いた動く立体作品を制作するタムラサトルが、大阪のテヅカヤマギャラリーで個展「0-9(ゼロトゥーナイン)」を開催する。会期は9月8日〜10月7日。

ART マシーン#2 2016 鉄、チェーン、ベアリング、モーターほか 52.5×65.0×20.5cm

 タムラサトルは、映像や「キネティック・アート」と呼ばれる動く立体作品を中心に、物が持つ意味や機能を排除するような作品をつくり続けている。

 タムラが2010年から取り組んでいる代表シリーズ「マシーンシリーズ」は、文字や、ハートや星といった身近なシンボルを象ったチェーンが延々と一定の速度で動くというもの。タムラはこのシリーズで、機械が本来持つべき機能を排除し、「機械=有能性」という構図を真っ向から否定している。

 本展では、この「マシーンシリーズ」より、0から9の10個のアラビア数字をモチーフにした大小様々な作品を発表。一貫して「ただ動き続けるだけのもの」を制作してきたタムラによるシニカルな光景が展開される。

タムラサトル個展「0-9」インスタレーションビュー Photo by Takeshi Asano

編集部

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