スイス・バーゼルで展開されてきた独立型アートプラットフォーム「Basel Social Club(バーゼル・ソーシャル・クラブ)」の流れを汲む新たな文化イベント「Tokyo Jazz Club(東京ジャズクラブ)」が、東京で初開催される。会期は11月1日〜8日で、神保町にほど近い旧カプセルホテルを会場に実施される。
東京ジャズクラブの背景にあるバーゼル・ソーシャル・クラブは、アーティストやキュレーター、ギャラリストなど、アートに携わる専門家によるコレクティブが2022年に設立した非営利のプラットフォーム。毎年6月、アート・バーゼルを訪れるため世界中から人々が集まるバーゼルで開催され、固定の会場を持たない「ノマディック形式」を特徴としてきた。これまで個人邸宅や使われなくなった工場、農地、歴史ある銀行、空きオフィスビルなどを舞台に、現代美術の展示だけでなく、パフォーマンスや音楽、食、社交を組み合わせた独自のフォーマットを展開している。
その伝統を受け継ぎながら、東京に根ざした独自のプロジェクトとして立ち上げられるのが今回の東京ジャズクラブだ。共同設立者を務めるのは、いずれもバーゼル・ソーシャル・クラブの共同創設者であるロビー・オクダ・フィッツパトリックとヤエル・サロモノウィッツ。文化と商業の双方を視野に入れ、アーティストやギャラリー、パフォーマー、ミュージシャンをはじめとする多様な参加者が集う場を目指す。
注目されるのは、その会場だ。東京の文学や出版文化と深く結びついてきた神保町にほど近い旧カプセルホテルを活用し、全8フロアを使って現代美術の展示空間を構成。そこにパフォーマンスやアーティストによるプログラム、食の体験、バーなどの社交空間が入り込み、展覧会、交流の場、マーケットプレイスという異なる機能が混在する。各フロアに異なるリズムを持たせ、人々の出会いや交流によって会場そのものが会期中に変化していくような場を構想しているという。
また、東京ジャズクラブは11月4日〜8日に開催されるアートウィーク東京(AWT)とも提携する。今年のAWTには過去最多となる55の美術館・ギャラリーが参加し、「AWT FOCUS」「AWT VIDEO」「AWT TALKS」「AWT BAR」などのプログラムも展開予定だ。
東京ジャズクラブの参加アーティストやギャラリー、パートナー、パフォーマンスプログラムなどの詳細は今後発表される予定。バーゼルで試されてきた、展覧会、マーケット、社交の境界を横断するフォーマットが、東京という都市や神保町の空間とどのように結びつくのか注目される。





















