今週末に見たい展覧会ベスト10。オルセー美術館、アンディ・ウォーホル、ドナルド・ジャッドに90年代英国のアートまで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」(国立西洋美術館)展示風景より、エドガー・ドガ《家族の肖像(ベレッリ家)》(1858-69)

今週末まで

「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」(国立西洋美術館

展示風景より

 東京・上野の国立西洋美術館で「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」が10月25日まで開催されている。会場レポートはこちら

 印象派といえば、移ろう光や大気のなかにとらえた戸外の風景画が想起されることが多いが、印象派の画家たちは近代化の進む19世紀後半のパリやその近郊に生き、現代生活の情景も好んで画題としてきた。こうした画家たちが手がけた作品には、室内を舞台としたものも少なくない。エドガー・ドガは、鋭い人間観察にもとづいた、心理劇の一場面のような室内画に本領を発揮し、いっぽうでピエール=オーギュスト・ルノワールは、穏やかな光と親密な雰囲気をたたえた室内情景を多数描いた。また、エドゥアール・マネやクロード・モネ、ギュスターヴ・カイユボットらによる、私邸の装飾を目的とした作品も多く、印象派と室内空間との関係は思いのほか深いものであったことがうかがえる。

 本展では、パリ・オルセー美術館所蔵の傑作約70点を中心に、国内外の重要作品も加えたおよそ100点の作品を紹介。オルセー美術館の印象派コレクションがこの規模で来日するのは約10年ぶりとなる。さらに本展覧会では、若き日のドガによる《家族の肖像(ベレッリ家)》が日本で初公開されている。

会期:2025年10月25日~2026年2月15日
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:30(金土~20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 2300円 / 大学生 1400円 / 高校生 1000円

「ANDY WARHOL – SERIAL PORTRAITS」(エスパス ルイ・ヴィトン東京

アンディ・ウォーホル Self -Portraits 1977-1986 ©The Andy Warhol Foundation for Visual Arts, Inc. /Licensed by Adagp, Paris 2025. Courtesy of Fondation Louis Vuitton Paris. Photo credits: © Primae / Louis Bourjac

 エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されている「ANDY WARHOL SERIAL PORTRAITS – SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」は2月15日まで。会場レポートはこちら。本展についての藤原ヒロシへのインタビュー記事はこちら。藤原と「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」ディレクター・渡辺真史の対談はこちら

 アンディ・ウォーホル(1928〜87)は、アメリカの現代美術を代表するアーティストであり、1960年代のポップ・アート運動の中心人物として世界的に知られている。広告やマスメディア、セレブリティ文化をテーマに、シルクスクリーン技法をもちいた作品を数多く制作し、大衆文化と芸術の垣根を越える表現を試みたことで、美術界に大きな影響を与えた。

 本展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションを世界各地のエスパス ルイ・ヴィトンで紹介する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として開催。東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪の各拠点で巡回される本プログラムは、国際的な芸術交流の場を広げることを目的としており、より多くの人々に芸術作品を届けるというフォンダシオンの理念を体現している。本展覧会では、ウォーホルの代表的なポートレイト作品をはじめ、あまり知られていない作品も含めて厳選された作品群を通して、ウォーホルの芸術表現の根幹をなす「反復性」や「肖像」に対する独自のアプローチを浮かび上がらせている。

会期:2025年10月2日~2026年2月15日
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F
電話番号:0120-00-1854
開館時間:12:00~20:00
休館日:ルイ・ヴィトン 表参道店に準ずる
料金:無料

特別展「プラカードのために」(国立国際美術館

 大阪・中之島の国立国際美術館で、特別展「プラカードのために」が2月15日まで開催されている。

 本展は、美術家の田部光子が1961年に記したテキスト「プラカードの為に」と、同年に発表された作品《プラカード》を起点とする展覧会だ。社会のなかで見過ごされてきた経験や、抑圧された声に目を向ける7名の作家による作品を紹介し、表現することの意味と抵抗の可能性について検証する。田部は、文章と作品において「たった一枚のプラカード」の誕生が社会を変える可能性を語った。《プラカード》は襖を支持体に、キスマークやコラージュを施した61年の作品で、当時の社会情勢や個人的体験を背景に制作された。また、つわりや女性の不平等な立場を出発点にした《人工胎盤》なども展示し、フェミニズム・アートの先駆として再評価される田部の活動を紹介する。

 会場では田部の作品28点のほか、牛島智子、志賀理江子、金川晋吾、谷澤紗和子、飯山由貴、笹岡由梨子の6名による映像、写真、インスタレーション、立体、絵画作品が展示される。アーティストたちはそれぞれの手法で、制度や権力構造への問いを投げかける。「プラカード」が象徴する抵抗と表現の力を通じて、過去と現在、個と社会を見つめ直す機会となるだろう。

会期:2025年11月1日~2026年2月15日
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00(金は~20:00)(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月(ただし11月3日、11月24日、1月12日は開館)、11月4日、11月25日、1月13日、年末年始(12月28日~1月5日)
観覧料:一般 1500円 / 大学生 900円

編集部

Exhibition Ranking

Take Me Home!

2026.02.02 - 03.06
オオタファインアーツ東京
恵比寿 - 六本木|東京

Donald Judd:Design

2026.02.06 - 03.07
伊勢丹新宿店本館2階 イセタン ザ・スペース
新宿 - 四谷 - 中野|東京