今週末に見たい展覧会ベスト9。両足院のボスコ・ソディと加藤泉から束芋による個展、東京都美術館の「ノスタルジア―記憶のなかの景色」まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「黙: Speaking in Silence」展示風景より

もうすぐ閉幕

「黙: Speaking in Silence」(両足院)

 京都の名刹・両足院にて、メキシコと日本のふたりのアーティスト、ボスコ・ソディと加藤泉による展示「黙: Speaking in Silence ‒ Bosco Sodi & Izumi Kato」が11月17日まで開催されている。会場レポートはこちら

 本展はソディと加藤が20年近くにわたって築いてきた友情と芸術的交流のなかから生まれ、アーティスト自身で構想・企画された初の展覧会。京都にある建仁寺の塔頭寺院である両足院を特別拝観とし、禅寺の静寂に包まれた空間でふたりのアート作品が対話する特別な展示となっている。

会期:2024年11⽉2⽇〜17⽇
会場:両足院
住所:京都府京都市東⼭区⼤和⼤路通四条下る4丁⽬⼩松町591
開館時間:13:00〜17:00 ※入場は16:30まで 
休館日:無休
料金:特別拝観料 (⼤⼈1000円 / ⾼校⽣以下 500円 ※現⾦のみ)が必要

「束芋 そのあと」(ギャラリー小柳

束芋 山のあなた 2024 映像インスタレーション Photo:watsonstudio 

 東京・銀座のギャラリー小柳で、束芋による個展「束芋 そのあと」が11月16日まで開催中だ。

 近年精力的に舞台制作に携わってきた束芋は、今年ギャラリー小柳で開催したグループ展「ONE SINGLE BOOK」での出品作や、寺田倉庫で発表した回遊型の映像インスタレーション「触れてなどいない」を通じて、アニメーション制作で初めて感じた歓びを再体験したという。

  本展では、これまでの25年間の作家活動を振り返りながら束芋が自身のアニメーション制作の原点に立ち返るとともに、新たな試みとして遊びや偶然性を残し、鑑賞者が様々な思いを感じとれる空間をつくりあげている。

会期:2024年10月5日〜11月16日
会場:ギャラリー小柳
住所:東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9F
電話番号:03-3561-1896 
開館時間:12:00〜19:00 
休館日:日月祝
料金:無料

「生誕100年記念 人間国宝 志村ふくみ展 色と言葉のつむぎおり」(滋賀県立美術館

志村ふくみ 梔子熨斗目 1970年 滋賀県立美術館蔵

 滋賀県立美術館で開催中の「生誕100年記念 人間国宝 志村ふくみ展 色と言葉のつむぎおり」。その後期会期が11月17日で閉幕する。

 志村ふくみは滋賀県近江八幡市生まれ。30代の頃に実母の影響で染織家を志し、植物染料による染めと紬糸を用いた紬織に出会う。特定の師にはつかず、生命力あふれる色の表現、文学や哲学といった多彩な芸術分野への探究心に培われた独自の作風が評価され、1990年に紬織の人間国宝に認定された。

 本展では、志村ふくみ作品や作家ゆかりの資料など80件以上を展示し、初期から近年までの歩みをたどるほか、滋賀をテーマとした作品を展示。また、随筆家としての活動にも注目し、染織作品や故郷、仕事への思いを語る様々な言葉もあわせて紹介している。

会期:2024年10月8日〜11月17日
会場:滋賀県立美術館
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開館時間:9:30〜17:00 ※最終入場時間は16:30
休館日:月 
料金:一般 1200円 / 高校生・大学生 800円 / 小学生・中学生 600円 / 未就学児 無料

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