ゴッホによる油彩画25点を展示。「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展がSOMPO美術館で開催へ

2020年、SOMPO美術館移転後の開館特別企画展として予定されていた「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展がいよいよ開催される。会期は10月17日~2024年1月21日。

フィンセント・ファン・ゴッホ ひまわり 1888 キャンバスに油彩 SOMPO美術館

 「フィンセント・ファン・ゴッホは何を学び、何を伝えたのか」。この問いを出発点に、SOMPO美術館が10月17日より「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展を開催する。

 本展は、17世紀オランダから20世紀初頭まで、ヨーロッパの静物画の流れのなかにゴッホを位置づけ、ゴッホが先人たちから何を学び、それをいかに自らの作品に反映させ、さらに次世代の画家たちにどのような影響を与えたかを探るというもの。2020年、同館移転後の開館特別企画展として予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大のため中止となり、3年の延期を経ての開催となった。

フィンセント・ファン・ゴッホ 麦わら帽のある静物 1881 キャンバスで裏打ちした紙に油彩
クレラー=ミュラー美術館、オッテルロー
© 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands
フィンセント・ファン・ゴッホ 髑髏 1887 キャンバスに油彩
ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)
Van Gogh Museum, Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)
フィンセント・ファン・ゴッホ 赤と白の花をいけた花瓶 1886 キャンバスに油彩
ボイマンス・ファン・ブーニンヘン美術館、 ロッテルダム
Collection Museum Boijmans Van Beuningen, Rotterdam

 展覧会では、国内外25ヶ所から計69点の作品が展示。そのうち25点がゴッホによる油彩画の予定だ。

 会場は、「伝統/17世紀オランダから19世紀」「花の静物画/「ひまわり」をめぐって」「革新/19世紀から20世紀」の3章構成。クラウス、ドラクロワからマネ、モネ、ピサロ、ルノワール、ゴーギャン、セザンヌ、そしてヴラマンク、シャガールまで、名だたる画家たちの静物画とともにゴッホの作品を紹介する。

ピーテル・クラース ヴァニタス 1630頃 板(樫)に油彩
クレラー=ミュラー美術館、オッテルロー
© 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands
アドルフ=ジョゼフ・モンティセリ 花瓶の花 1875頃 板に油彩
クレラー=ミュラー美術館、オッテルロー
© 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands
ポール・セザンヌ りんごとナプキン 1879-80 キャンバスに油彩
SOMPO美術館

 また本展では、「ひまわり」に焦点をあてたコーナーも設けられ、ゴッホやその他の画家たちが「ひまわり」を描いた作品を通じ、なぜ彼らがこの主題に惹かれたかを探る。なお、アムステルダムのファン・ゴッホ美術館所蔵のゴッホ 《アイリス》(1890)も出品が予定されており、構図や色の対比において同作とSOMPO美術館所蔵の《ひまわり》(1888)を比較しながら楽しむのはいかがだろうか。

フィンセント・ファン・ゴッホ アイリス 1890 キャンバスに油彩
ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)
Van Gogh Museum, Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)

編集部

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