森美術館の開館20周年記念展「ワールド・クラスルーム: 現代アートの国語・算数・理科・社会」が開催される。会期は2023年4月19日〜9月24日。
本展は学校で習う科目を現代アートの入口と位置づけており、展覧会のセクションも「国語」「社会」「哲学」「算数」「理科」「音楽」 「体育」 などに分かれている。これは、現代アートを「美術・図画工作」という科目から解放して、「世界」 について学ぶあらゆる科目に通底した領域としてとらえるよう促すものだという。
展示作品はどれも複数の科目や領域に通じており、固定観念をクリエイティブに越えていこうとするアーティストの姿勢が感じられるだろう。参加アーティストは、アイ・ウェイウェイ、ヨーゼフ・ボイス、李禹煥、ミヤギフトシ、宮島達男、宮永愛子、奈良美智、杉本博司、田島美加、梅津庸一ら総勢50組以上。
なお、出展作品の半数以上を同館のコレクションが占めるのは、企画展では初めてのこと。節目にふさわしい、20年間の歩みを振り返る機会になるだろう。
現代性と国際性を追求し、複雑で多様な世界と出会う場として機能してきた森美術館。20周年の節目に、未知の世界を知る 「世界の教室」を訪れ、現代アートの今後、この社会の未来に思いを巡らせてみてはいかがだろうか。