東日本大震災から10年。「3.11とアーティスト:10年目の想像」(水戸芸術館現代美術ギャラリー)
東日本大震災から10年目を迎える2021年。当時自らも罹災し、臨時の避難所となった水戸芸術館では、展覧会「3.11とアーティスト:10年目の想像」を開催。震災から10年を経て、「想像力の喚起」という芸術の本質にあらためて着目し、2011年の記憶を後世へと語り継ごうとする作品群を紹介する。
参加作家は、加茂昂、小森はるか+瀬尾夏美、佐竹真紀子、高嶺格、ニシコ、藤井光、Don’t Follow the Windの7組。被災地に通い続けたアーティストが現地で見た風景や聴いた言葉を、絵やテキスト、映像などで表した作品を一堂に展示。10年間という年月の経過、そのなかにおける変化と不変を見つめる。
また会場では、東日本大震災にまつわる「忘れられない」「忘れたくない」「覚えていたい」出来事を綴った手記『10年目の手記』を公開。展覧会を訪れた一人ひとりが自ら語り手となり、手記やコメントを残す場を設ける。
会期:2021年2月20日~5月9日
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8
電話番号:029-227-8111
開場時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし5月3日は開館)
料金:一般 900円 / 高校生以下・70歳以上無料 ※3月11日は入場無料
日本では35年ぶりの大規模な回顧展。「テート美術館所蔵 コンスタブル展」(三菱一号館美術館)
J. M. W.ターナーとともに、19世紀イギリスにおいて風景画を刷新し、その評価を引き上げたことで知られるイギリスの画家、ジョン・コンスタブル。その日本では35年ぶりの大規模な回顧展「テート美術館所蔵 コンスタブル展」が三菱一号館美術館でスタートした。
絶えず各地を旅しながら国内外の景観を膨大な数の素描に収めたターナーとは対照的に、コンスタブルは、故郷サフォーク州の田園風景をはじめ、家族や友人と過ごしたソールズベリー、ハムステッド、ブライトンなど、ひたすら自身の生活や家庭環境と密接に結びつく場所を描いたアーティスト。
本展では、世界有数の良質なコンスタブルの作品群を収蔵するテート美術館から、ロイヤル・アカデミー展で発表された大型の風景画や、再評価の進む肖像画などの油彩画、水彩画、素描およそ40点を紹介。ターナーとの対決が勃発した1832年ロイヤル・アカデミー展での展示を再現するほか、同時代に活動した画家たちの作品も紹介する。
会期:2021年2月20日~5月30日
会場:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00(祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(祝日・振替休日の場合、会期最終週とトークフリーデーの2月22日、3月29日、4月26日は開館)
料金:一般 1900円 / 高校・大学生 1000円 / 小・中学生 無料
史上最年少のTARO賞受賞者。「第24回岡本太郎現代芸術賞」(川崎市岡本太郎美術館)
岡本太郎の精神を継承し、次世代のアーティストの顕彰を目的に毎年行われている「岡本太郎現代芸術賞」。第24回を迎えた今年の応募数は616点。そのなかから入選した24名による展覧会が、川崎岡本太郎美術館で開幕した。
今回岡本太郎賞(大賞)を受賞したのは2003年大阪府生まれの高校3年生で、同賞受賞者としては史上最年少となる大西茅布。受賞作品の《レクイコロス》は、コロナによって学校休校中に描いた4枚の絵画をもとに、過去の作品も組み合わせることで合計55枚の絵画のインスタレーションとして構成したものだ。
また岡本敏子賞を受賞したのは、商業空間などで植物をモチーフにしたアートワークを制作してきたモリソン小林。その自身初となるインスタレーション《break on through》を展示。特別賞は、植竹雄二郎、牛尾篤、小野環、唐仁原希、浮遊亭骨牌の5名が受賞した。ぜひ会場で、熱気にあふれた作品の数々に触れてほしい。
会期:2021年2月20日~4月11日
会場:川崎市岡本太郎美術館
住所:神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内
電話番号:044-900-9898
開館時間:9:30~17:00
休館日:月、2月24日
料金:一般 700円 / 大学・高校生・65歳以上 500円 / 中学生以下無料