EXHIBITIONS

テート美術館所蔵 コンスタブル展

2021.02.20 - 05.30

ジョン・コンスタブル ハムステッド・ヒース、「塩入れ」と呼ばれる家のある風景 1819-20頃 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル 自画像 1806 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル ブリッジズ一家 1804 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景) 1816-17 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル ブライトン近郊の風車 1824 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル チェーン桟橋、ブライトン 1826-27 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル 虹が立つハムステッド・ヒース 1836 テート美術館蔵 © Tate

ジョン・コンスタブル ウォータールー橋の開通式(ホワイトホールの階段、1817年6月18日) 1832発表 テート美術館蔵 © Tate

J.M.W.ターナー ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号 1832 東京富士美術館蔵 ©︎ 東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

 イギリスの画家、ジョン・コンスタブルの回顧展「テート美術館所蔵 コンスタブル展」が三菱一号館美術館で開催される。大規模な回顧展は、日本では35年ぶりとなる。

 J. M. W.ターナーとともに、19世紀イギリスにおいて風景画を刷新し、その評価を引き上げたことで知られるコンスタブル。ターナーが絶えず各地を旅して、国内外の景観を膨大な数の素描に収めたのとは対照的に、コンスタブルは、一心に自身の生活や家庭環境と密接に結びつく場所を描いた。

 コンスタブルの故郷であるサフォーク州の田園風景をはじめ、家族や友人と過ごしたソールズベリー、ハムステッド、ブライトンなどの光景を写した生気あふれる作品の数々は、この画家が何を慈しみ、大切に育んだのかを雄弁に物語る。

 本展では、テート美術館の所蔵するコンスタブルの作品群から、ロイヤル・アカデミー展で発表された大型の風景画や、再評価の進む肖像画などの油彩画、また水彩画や素描が来日。ターナーとの対決が勃発した1832年ロイヤル・アカデミー展での展示を再現するほか、同時代に活動した画家たちの作品も紹介する。

 イギリス国内で所蔵される秀作を含む全85点を通じ、ひたむきな探求の末にコンスタブルが実らせた、瑞々しい風景の世界を堪能したい。

※三菱一号館美術館は、新型コロナウイルス対応における政府の緊急事態宣言の発令を受け、4月25日から当面のあいだ全館臨時休館。休館の継続に伴い本展を閉幕。詳細・最新情報は公式ウェブサイトへ。