文化の模様やシンボル、ホラー映画、SF、旧時代のテレビゲームなど、様々な要素が入り混じった幻想を緻密に描くアーティスト、ジェス・ジョンソンの日本初個展「NEON MEAT DREAM」が、東京・渋谷のNANZUKAで開催されている。会期は12月22日まで。
ニュージーランドに生まれ、現在はニューヨークに生活と活動の拠点を置くジョンソン。入念に描き込まれたジョンソンのドローイングには、架空世界に存在するジェンダーレスなヒューマノイドや、コウモリのような顔をしたエイリアン、未知の時代の建造物の中をうねるミミズのような管などが登場する。
近年は、オーストラリアとニュージーランドを中心に数多くの展覧会を行い、アーティストのサイモン・ウォードとのコラボレーションによって生まれたVR作品《Terminus》は、テクノロジーとイマジネーションが融合した新しいアートのかたちとして注目を集めた。
同作は、ジョンソンが描いた世界をウォードが3D映像に起こし、さらに音楽家のアンドリュー・クラークによるサウンドをミックスしたもの。観賞者が、夢とも現実ともつかない仮想文明世界のなかを漂流する体感型の作品だ。
本展では、同作のほかジョンソンのドローイングや、ジョンソンの母シンシアとの共作によるキルト作品、大型のインスタレーションなども見ることができる。