ジョイス・ペンサートの日本初個展がNANZUKAで開催。抽象的に描かれるアメリカのポップカルチャーとは?

ニューヨークの画家、ジョイス・ペンサートの日本初個展「The No Pants Fizz Show」が、東京・渋谷のNANZUKAで開催される。会期は4月20日〜5月25日。

©️Joyce Pensato Courtesy of the artist and NANZUKA

 近年では、セントルイスの現代美術館やフォートワース近代美術館での展覧会に出展してきたほか、「Anonymous Was A Woman Award」(2010)、ロバート・デ・ニーロ=シニア賞(2013)をはじめとする数々の賞を受賞している画家、ジョイス・ペンサート。その作品は、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館、ダラス美術館などに収蔵されている。

 ペンサートはニューヨーク生まれ。ニューヨーク・スタジオ・スクールでアートを学んだ後も、同地を拠点に活動を行っている。アメリカのアニメーションに登場する馴染み深いキャラクターを大スケールで描いたペンサート作品は、 ホーマー・シンプソンズやバットマン、ドナルドダック、ミッキーマウスに加え、コメディアンのグルーチョ・マルクス、そしてペンサート自らが「The Juicer」と呼ぶキャラクターなどが作中に現れる。

©️Joyce Pensato Courtesy of the artist and NANZUKA

​ 素早く大胆な筆捌きによって奇妙な変身を遂げたキャラクター達は、ポップ・アートの抽象表現化あるいはアクション・ペインティング化とも受け取ることができるほか、ドローイング作品における抹消された筆跡は、ロバート・ラウシェンバーグの《Erased de Kooning Drawing(1953)》との関連性が指摘されている。

 このように様々な技法を通して描かれた作品は、人々が親しんできたポップ・アイコンの奥行きと影を深め、アメリカの大衆文化に対する認識とあり方について議論を投げかける。

 そんなペンサートの日本初個展「The No Pants Fizz Show」が、東京・渋谷のNANZUKAで開催される。本展では、エナメル塗料で描かれた5点の絵画、炭とパステルによって描かれた大小様々なドローイングを見ることができる。

編集部

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