1980年代初頭、世界同時多発的に発生したアート・ムーブメント「ニュー・ペインティング(新表現主義)」。ジャン=ミシェル・バスキアやアンゼルム・キーファー、ジュリアン・シュナーベルらをはじめとするニュー・ペインティングに代表される画家は、60年代から70年代に主流とされていたミニマル・アートやコンセプチュアル・アートに反発し、具象絵画を中心に寓意を多用しながら暴力、死、性、夢、歴史、神話などのイメージを大画面に描き出した。
今回、高知県立美術館は同館の開館25周年を記念して、展覧会「ニュー・ペインティングの時代」を開催。本展では、同館のコレクションより「ニュー・ペインティング」の画家たちの名品が紹介される。その多くは巨大であるゆえに、これまでまとめて鑑賞される機会が少なく、今回はコレクションを通じて「新表現主義」の作品を通覧できる格好の機会となる。