2018年、長野と東京のちひろ美術館は、画家・いわさきちひろの生誕100年を記念して、ちひろ作品と様々な分野の作家がコラボレーションする展覧会シリーズ、「Life展」を展開。これまでに石内都、谷川俊太郎、トラフ建築設計事務所など様々な分野の作家とちひろ作品のコラボレーションを実現してきた。
そして今回、東京・練馬のちひろ美術館で開催される「Life展」では、写真家の長島有里枝をピックアップ。本展は「作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝」というタイトルがつけられ、長島が選んだちひろ作品をちひろの言葉とともに展示するという。
家族にまつわる記憶や関係性を手がかりに、自身のライフヒストリーや社会の陰に隠れてきた女性の創造性を照射する作品を制作してきた長島。本展では、これまで発表を控えてきた自身の子供の幼少期の写真のほか、近作のひとつ《家庭について/about home》を、ちひろが家庭での日常をとらえた素描とともに再構成して展示。
加えて、第二次世界大戦中に日本の女性たちが行った「千人針」から着想を得た《Her Projects - memories of no one》(2005)を軸に、ちひろの絵とともに構成したインスタレーションも公開される。