現代に生きる江戸っ子たちの清々しい気風を体感。「池田晶紀 Portrait Project 2012-2018 いなせな東京」が、アーツ千代田 3331にて開催

写真家の池田晶紀が「江戸っ子」をモデルにポートレイトを撮影する「池田晶紀ポートレイトプロジェクト」。2012年から現在までの作品を展示する個展がアーツ千代田 3331にて開催される。会期は2018年9月22日〜10月14日。

池田晶紀 堀井市朗 / 神田錦町 更科そば 2012 ©Masanori Ikeda

 1999年、自ら運営していた「ドラックアウトスタジオ」で発表活動を始めた写真家の池田晶紀。2006年に自身が代表を務める株式会社「ゆかい」を設立し、書籍や雑誌、CD、DVDのジャケットや広告などの写真を手がけるほか、映像制作やコミッションワークなども行なってきた。

 そのいっぽうで、展覧会やワークショップの企画・運営、自主出版の活動など、7名のメンバーとともに写真を軸とした「ものづくり」を展開。10年、日本橋馬喰町への事務所の移転を機に、オルタナティブスペースを併設し、再び「ドラックアウトスタジオ」の名で運営を開始。国内外で個展やグループ展を行うほか、写真家以外にもサウナスパ健康アドバイザーなど様々な活動を行っている。

 そんな池田が12年から6年に渡り継続して手がけているシリーズが、「江戸っ子」を被写体とした「池田晶紀ポートレイトプロジェクト」だ。現在では千代田区全域にモデルの対象を広げている本プロジェクトを紹介する展覧会「池田晶紀 Portrait Project 2012-2018 いなせな東京」では、これまで撮影された約110点に加え、今年追加で撮影された新作も展示される。

池田晶紀 永田則夫 永田ときえ / 季節料理ながた 2016 ©Masanori Ikeda

 池田は本展のテーマについて、「本展に登場する人々は、東京・神田を中心とした現在に生きる江戸っ子たち。どうもこの地域の人たちは、この街にいることを楽しんでいるように見えました。『いなせな東京』と題した写真展、及び写真集は、そんな地域の気風をテーマにしたものです」とコメント。

 人の内面性をユーモラスかつポジティブに表現する池田氏の写真家としてのテクニックは、人々の独特な表情を引き出すと同時に、歴史的建造物や老舗店舗の店内など、町の歴史が刻まれた場所を記録する。映し出された人々の佇まいと背景から浮かび上がる、現代に生きる「いなせな東京」を体感したい。

編集部

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