高齢社会にクリエイティブな潮流を。高齢者による舞台芸術の国際フェスティバル「世界ゴールド祭 2018」が始動

彩の国さいたま芸術劇場を中心にさいたま市で開催される「世界ゴールド祭 2018」は、高齢者による舞台芸術の国際フェスティバル。第1回となる今回は、イギリス、オーストラリア、シンガポールからゴールド世代が集結し、演劇、ダンス、シンポジウム、ワークショップなどの多彩なプログラムを通じて、高齢社会におけるアートの可能性を探ることを試みる。会期は9月22日〜10月8日。

世界ゴールド祭 2018 メインビジュアル サドラーズ・ウェルズ劇場カンパニー・オブ・エルダーズ(英) © Jane Hobson

 現代社会において「高齢化」は世界共通の課題であり、アートの力によって新しい社会のあり方を創造しようという気運が高まっている。

 2006年には、埼玉県の彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督に就任した故・蜷川幸雄の発案によって、55歳以上の高齢者のみで構成される演劇集団「さいたまゴールド・シアター」が発足し、蜷川最後の企画となった60歳以上の人々による大群集劇『1万人のゴールド・シアター2016』や、昨年設立された高齢者のための芸術クラブ活動『ゴールド・アーツ・クラブ』は、いずれも高齢化へと突き進む現代社会における挑戦的な試みとして高い評価を得た。

 今年から始動する「世界ゴールド祭 2018」は、そういったこれまでの活動を踏まえ、日本の取り組みと世界のムーブメントをつなぎ、交流によって熱気と知見の交感/発展を目指す舞台芸術の国際フェスティバル。

 第1回となる今回は、イギリス、オーストラリア、シンガポールからゴールド世代が集結し、演劇、ダンス、シンポジウム、ワークショップなどを開催。多彩なプログラムを通じて、高齢社会におけるアートの可能性を探ることを試みる。豊かな人生経験をベースとした表現世界を堪能したい。

編集部

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