ラリック、ダリらのヴィンテージ
香水瓶と現代のタピスリーが共演。
資生堂アートハウスで展覧会が開催

静岡県掛川市にある資生堂アートハウスにて、遊び心あるユニークなヴィンテージ香水瓶と、1960年代から70年代にかけて国内で制作されたタピスリーの展覧会「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー さまざまなデザイン」が開催される。会期は2018年7月3日~9月2日。

みづうみ(タピスリー原画=東山魁夷) 1971

 静岡県掛川市にある資生堂アートハウスは1978年に開館。同施設は2002年のリニューアルを機に美術館としての機能を高め、収集・保存や展覧会に力を入れている。コレクションの中核は、東京・銀座の資生堂ギャラリーを会場に開催してきた「椿会美術展」や「現代工藝展」などに出品された絵画、彫刻、工芸品。建物の建築は高宮真介、谷口吉生の設計によるもので、80年には「日本建築学会賞」を受賞した。

 そんな資生堂アートハウスで、19世紀末以降、次々に発表された多様な香水のために創作された、ユニークでデザイン性に富んだ香水瓶を採り上げた「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー さまざまなデザイン」展が開催される。これは15年に開催されて好評を博した「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリー ラリックとバカラを中心に」展に続くものだ。

エリザベス・アーデン イッツ・ユー 1939

 本展ではルネ・ラリックをはじめ、サルバドール・ダリや、彫刻家のジュリアン・ヴィアールらによる独創的な作品を交えながら、19世紀末から約100年の間に制作された香水瓶をおよそ90点を展示。遊び心に富んだ香水瓶を楽しむことができる。

エルザ・スキャパレリ 太陽王(デザイン=サルバドール・ダリ)  1945

 また、同時に展示されるタピスリーは1960年代から70年代にかけて国内で制作されたもので、京都の美術織物を専門とする工房などに資生堂が依頼し、東山魁夷をはじめ岡鹿之助や前田青邨など当時の画壇を代表する作家の原画をもとに、一点物として織り上げられたもの。こちらも合わせて見ることができる。

 香水瓶もタピスリーも、その豊かな装飾性によって人々の生活を楽しませてきた。日常の場で楽しまれてきた品々を堪能したい。

エルメス 天皇陛下御即位記念香水瓶 1990

編集部

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