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Pace東京の幕開け。服部今日子が語るコミュニティ構築と未来への期待

Pace東京を指揮する、元フィリップス・オークショニアズ日本代表の服部今日子。Paceギャラリーの副社⻑として、その東京進出を支える服部は、同ギャラリーの未来や日本のアートシーンの成長への貢献をどう考えているのか?

聞き手=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部) ポートレイト撮影=稲葉真

服部今日子

アートコミュニティの形成を目指す

──まず、Pace東京のリーダーとして日本のチームをどのようにリードしていくのかをお聞かせください。

 日本のチームは最終的に10人程度の体制になります。それぞれのメンバーが専門性を持っているため、ニューヨークやロンドンなどのチームと連携しながら仕事を進めることが基本となります。また、円滑なコミュニケーションを大切にし、グローバルPaceを日本でも体験できるようにチームを引っ張っていきたいと考えています。

──7月の特別内覧会と9月のグランドオープンを含め、世界各地のPaceチームとはどのように連携していますか?

 週に5回程度、Zoomでミーティングを行っており、それぞれのファンクションごとに打ち合わせをしています。このように頻繁にコミュニケーションをとることで、各チームと連携を密にしています。

──フィリップスを含むこれまでの経験を、新しいポジションでどのように活かしていきたいと考えていますか?

 フィリップスの立ち上げもゼロから行ったので、その大変さと成功の喜びはよく理解しています。その経験を踏まえて、さらに学びを活かし、よりうまく進めていきたいと考えています。

──具体的にはどのような経験が今後活かせそうですか? 

 もっとも大きな点は、フィリップスで培ったお客様との関係ですね。これまではオークションだけの提供だったのですが、アーティストの紹介や直接アーティストに会える機会も提供できるようになります。これにより、お客様とより深い関係を築けたらいいなと思っています。また、フィリップスは日本でオークションを開催しないため、作品を直接見せることができなかったのですが、Paceでは作品を生で見ていただけるので、お客様の反応を見るのがとても楽しみです。

──日本国内のコレクターとの関係構築についてもお聞きしたいです。今後はどのような戦略を考えていますか?

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