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紅葉の名所と一緒に楽しめる2026年の美術展まとめ(東日本)【3/3ページ】

長野県立美術館(長野)と城山公園・善光寺

 長野市の善光寺に隣接する城山公園は、明治時代に開設された市内有数の公園だ。秋には園内の木々が赤や黄色に色づき、善光寺の境内や周辺の街並みとともに、落ち着いた秋の風景をつくりだす。その一角に位置する長野県立美術館は、2021年にリニューアルオープンした美術館。善光寺周辺の景観と一体となるよう設計された建築も見どころで、屋上広場[風テラス]からは善光寺の本堂を望むことができる。

秋の長野県立美術館 本館の外観 写真提供:長野県立美術館

 同館では、企画展「カンディンスキー 世界は鳴りひびく ―日本のコレクションでたどる画業と反響―」(11月7日~12月27日)のほか、本館と東山魁夷館でそれぞれコレクション作品を年4期に分けて紹介する。本館では「NAMコレクション2026 第Ⅱ期」(8月21日〜11月17日)を開催。長野県ゆかりの作家をはじめとする所蔵作品を紹介するとともに、近年新たに収蔵された作品にも光を当てる。今回は、現代美術家の梅津庸一や中ザワヒデキの作品などが紹介される。

「NAMコレクション2026 第Ⅱ期」の展示風景 写真提供:長野県立美術館

 また、併設する東山魁夷館では「東山魁夷館コレクション2026 第Ⅲ期」(10月29日〜2027年1月26日)を開催。自然の風景を独自の色彩と静謐な画面で描いた東山魁夷の作品を鑑賞できる。美術館を訪れた後は、善光寺の参道や城山公園を歩きながら、信州の秋を満喫したい。

軽井沢千住博美術館(長野)とカラーリーフガーデン

 長野県軽井沢町にある軽井沢千住博美術館は、日本画家・千住博の作品を紹介する美術館だ。建築家の西沢立衛が設計した建物は、敷地の自然な傾斜を生かし、大きなガラス窓から光や緑を取り込む開放的な空間が特徴。美術館を取り囲む「カラーリーフガーデン」には、様々な色や形の葉を持つ植物が植えられており、秋には鮮やかな紅葉とともに、庭園全体が多彩な色彩に包まれる。

軽井沢千住博美術館の外観 写真提供:軽井沢千住博美術館

 同館では、「シンウォーターフォール 千住博が山水図で描く時空の記憶、未来と希望」(3月1日〜12月25日)が開催されている。千住の代表的なモチーフである滝をめぐる表現に焦点を当て、伝統的な山水画の世界と現代的な感性が交差する作品世界を紹介する展覧会だ。

千住博《ウォーターフォール・オン・カラーズ白糸の滝》(2026) 写真提供:軽井沢千住博美術館

 建物の内外がゆるやかにつながる展示空間も、同館ならではの魅力。千住が描く水や自然の表現を鑑賞しながら、窓の向こうに広がる秋の庭園にも目を向けてみたい。 

静岡県立美術館(静岡)と美術館プロムナード

 静岡市の日本平の麓に位置する静岡県立美術館は、緑豊かな丘陵地に建つ美術館だ。最寄りの県立美術館前駅から美術館へと続く「美術館プロムナード」は、木々に囲まれた散策路として親しまれており、秋には色づく葉を眺めながら美術館へ向かうことができる。館内にはロダンの彫刻作品を展示する「ロダン館」もあり、展覧会とあわせて楽しみたいスポットだ。

プロムナードの紅葉風景 写真提供:静岡県立美術館

 同館では、「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」(10月10日〜12月6日)が開催されている。河鍋暁斎(1831〜1889)は、幕末から明治にかけて活躍した絵師で、伝統的な日本画の技法を基盤としながら、風刺やユーモアに富んだ独創的な作品を数多く残した。本展では、イギリスのコレクター、イスラエル・ゴールドマンが収集した作品を通じて、暁斎の多彩な画業を紹介する。

 鑑賞後には、緑に包まれたプロムナードをゆっくり歩いてみてはいかがだろう。紅葉の時期には、静かな散策路が秋らしい彩りを見せる。

MOA美術館(静岡)と日本庭園「茶の庭」

 静岡県熱海市の高台に建つMOA美術館は、相模灘を望む眺望と豊かな自然に恵まれた美術館だ。広大な敷地には日本庭園「茶の庭」が設けられており、茶室や伝統的な建築が点在する。秋になると庭園のモミジなどが色づき、風情ある紅葉の景色が広がる。美術鑑賞とあわせて、日本庭園ならではの季節の移ろいを感じられるスポットだ。

MOA美術館 茶の庭 片桐門 写真提供:MOA美術館

 同館では、「伊豆の仏像 PART1」(10月23日〜2027年1月3日)を開催。伊豆地域に伝わる仏像に焦点を当て、その造形や信仰の歴史を紹介する展覧会だ。伊豆は古くから山岳信仰や仏教文化が根づいた地域であり、各地に伝わる仏像は、地域の歴史や人々の信仰を知るうえで貴重な手がかりとなる。

重要文化財《薬師如来坐像》(平安時代) 河津平安の仏像展示館 写真提供:MOA美術館

 展覧会を鑑賞した後は、庭園を散策しながら秋の景色を楽しみたい。紅葉と伝統建築が織りなす風景はもちろん、美術館から望む海の眺めも、熱海ならではの魅力だ。

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