アート界の影響力ある人物を選出する『ArtReview』誌の年次ランキング「Power 100」の2025年版が発表され、ガーナ出身のアーティスト、イブラヒム・マハマが首位を獲得した。昨年14位から大きく順位を上げ、アフリカ大陸出身者として初めてトップに立った。
マハマは、ココア産業の廃棄布やジュート袋を縫い合わせた巨大な布作品を建築物に覆いかぶせるインスタレーションで知られる。アーティストとしての活動に加え、ほかの作家を支援するためのインフラを自ら構築してきた点も高く評価され、今回の首位につながった。
本年度のトップ10には、マハマと同様に「制度づくり」に取り組むアーティストが多く名を連ねた。例えば、エジプトのワエル・シャウキー(4位)は来年2月に初めて開催されるアート・バーゼル・カタールのディレクターを務め、シンガポールのホー・ツーニェン(5位)は第16回光州ビエンナーレの芸術監督を担当する。
また、マーク・ブラッドフォード(12位)、インカ・ショニバレ(14位)らはレジデンス施設を設立し、ヴォルフガング・ティルマンス(10位)、シアスター・ゲイツ(16位)、マリーナ・アブラモヴィッチ(28位)らはアートセンターや学校の運営に取り組むなど、従来の枠組みを超えた活動が評価されている。





















