第58回
書評:戦後美術の試金石としての具体。尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画―具体・前衛書・アンフォルメル』
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の書籍を紹介。2023年4月号では、尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画──具体・前衛書・アンフォルメル』を取り上げる。「具体」が解散して50年が経った2022年に刊行された本書。反芸術と抽象絵画という2つの流れと結びつく具体の活動を、どのような立場から論ずるのか。近現代美術史研究・筒井宏樹が書評する。
第58回
雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート本から注目の書籍を紹介。2023年4月号では、尾﨑信一郎『戦後日本の抽象絵画──具体・前衛書・アンフォルメル』を取り上げる。「具体」が解散して50年が経った2022年に刊行された本書。反芸術と抽象絵画という2つの流れと結びつく具体の活動を、どのような立場から論ずるのか。近現代美術史研究・筒井宏樹が書評する。
第66回
ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第66回は、本物そっくりのカメラの模型をつくり続ける佐藤正美さんに迫る。
第4回
NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ [AIT/エイト]設立メンバーのひとりであり、TOTAL ARTS STUDIES(TAS) プログラム・ディレクター、ロジャー・マクドナルドによる、気候危機とアートについての不定期連載記事シリーズ。海外の動向の「いま」をわかりやすく紹介する連載の第4回は、マンチェスターを拠点に活動するアーティスト、ジェーン・ローソンへのインタビューをお届けする。*The English version is below the Japanese.
第10回
経済発展を背景に、中国では毎年新しい美術館・博物館が続々と開館し、ある種珍異な光景を見せている。本連載では、そんな中国の美術館生態系の実態をインディペンデントキュレーター・金澤韻が案内。第10回は、2021年に開館した「アランヤ・アートセンター」をお届けする。
第8回
美術館・博物館に行った際にはセットで訪れることが多いミュージアムショップ。日本全国にあるミュージアムのなかからとくに注目したいものを、ミュージアムショップのプロである株式会社メソッド代表取締役・山田遊がバイヤー目線で紹介する。第8回は、国立新美術館の1階と地下1階で展開する「SOUVENIR FROM TOKYO」を取り上げる。
第2回
「デザイン史」の視点から現代における様々なトピックスを考える連載企画「『デザイン史』と歩く現代社会」。テーマごとに異なる執筆者が担当し、多様なデザインの視点から社会をとらえることを試みる。第2回は滋賀県立美術館学芸員の芦髙郁子が、「アール・ヌーヴォー」のベル・エポック期に起こった街中の変化を通じて、都市デザインや広告の在り方の変遷について論じます。
第3回
NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ [AIT/エイト]設立メンバーのひとりであり、TOTAL ARTS STUDIES(TAS) プログラム・ディレクター、ロジャー・マクドナルドによる、気候危機とアートについての連載記事シリーズ。ニュースやインタビューで海外の動向の「いま」をわかりやすく紹介する不定期連載の第3回は、ロジャーによるミニコラムを紹介。気候危機に対するアート界の最新の動向やアート産業の課題点などを考察する。*The English version is below the Japanese.
第28回
『美術手帖』創刊70周年を記念して始まった連載「プレイバック!美術手帖」。美術家の原田裕規が美術手帖のバックナンバーを現在の視点からセレクトし、いまのアートシーンと照らしながら論じる。今回は、1972年3月号より特別記事「フジタよ あなたは……」をお届けする。
第7回
全国の美大図書館から届いた選書で構成される「美大図書館の書架をのぞく」シリーズ。アートをもっと知りたい、アートも本も好きな読者に向けた連載の第7回目は山形県山形市にある「東北芸術工科大学」をピックアップ。同大学図書館におすすめの本を聞いた。
第65回
ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちに取材し、その内面に迫る連載。第65回は、「ジャンピング・バルーン」と呼ばれる気球スポーツをテーマに版画を制作する近藤正勝さんに迫る。
第10回
文化研究者であり、『現代美術史──欧米、日本、トランスナショナル』や『ポスト人新世の芸術』などの著書で知られる山本浩貴が、現代アートの「なぜ」を10ヶ月かけてわかりやすく解説する連載。最終回となる第10回は、現代アートの「未来」を考えます。
第21回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「クアラルンプール」では、昨年のドクメンタ15を受けてアートの視点を東南アジア・マレーシアに移したアート・ジャーナリストの金井美樹が、「労働と重量 旅する展覧会展」展や「プロジェクト555 長引くパンデミックの小さな観察」展、そしてマレーシアにおけるクリエイティブなコミュニティの事例を取り上げる。
第20回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「ベルリン」は、モナ・ハトゥムの回顧展「モナ・ハトゥム:身震いして」での抑圧や暴力を感じさせる彼女の作品を通じて、いま世界中で起きている体制の軋みと崩壊の予感に目を向ける。
第19回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「スコットランド」では、1頭のクジラが漂着したことを契機に始まった、軍事演習が海域のクジラ類に与える影響を監視する「ヘブリディアン・ホエール・アンド・ドルフィン・トラスト」と、その物語を様々な視点や声で語らんとするアーティストによるプロジェクトを取り上げる。
第21回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「台南」では、台湾南部の台南市で開催された、麻豆大地トリエンナーレ「曾文溪の千個のなまえ」を紹介。複雑なエスニシティと植民統治の歴史を持つ台湾のアイデンティティから、同地が抱える様々な問題をひも解いていく。
第6回
全国の美大図書館司書による選書を紹介する「美大図書館の書架をのぞく」シリーズは、アートをもっと知りたい、アートも本も大好きという読者に向けた連載企画。第6回目の今回は「東京五美術大学」のひとつで、戦後日本初のデザイン教育機関である桑沢デザイン研究所の桑澤洋子が創立した東京造形大学による推薦図書をご紹介する。
第18回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「ダブリン / ノッティンガム / ロンドン」では、「ゼノジェネシス」「地中の想像力」「博物館の収集物」といったテーマから歴史や課題をひも解く、各都市の展覧会を紹介する。
第15回
美術館の学芸員(キュレーター)が、自身の手がけた展覧会について語る「Curator's Voice」。第15回は、プロダクトデザインのオリジナリティに注目し、その魅力や可能性を伝えることをテーマとした21_21 DESIGN SIGHTの企画展「The Original」をピックアップする。展覧会ディレクターを務めた土田貴宏が、デザインジャーナリストならではのアプローチによる展覧会設計や各所で言及されているデザインミュージアムへの意識を語った。
第17回
雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2023年4月号の「ニューヨーク」では、ブラック・アートを発展させた先駆的なギャラリー「ジャスト・アバブ・ミッドタウン」がいかに有色人作家らに向けたコミュニティを形成してきたのかを検証する展覧会と、グッゲンハイム美術館でのニック・ケイブの初の回顧展を紹介。
第8回
これまで映像作品を多く手がけてきた百瀬文が、十和田市現代美術館での個展「口を寄せる」で、「声」をテーマに取り組んだ新作はサウンドインスタレーション。自身の関心の柱を螺旋状にめぐっているという作家に、これまでの作品との関連と現在の関心を聞いた。