今週末に見たい展覧会ベスト12。ハニワと土偶、阪神・淡路大震災30年企画展、坂本龍一に歌川国芳まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「ハニワと土偶の近代」(東京国立近代美術館)展示風景より

もうすぐ閉幕

「ハニワと土偶の近代」(東京国立近代美術館

展示風景より、都路華香《埴輪》(1916頃)京都国立近代美術館

 ハニワや土偶が各時代でいかにとらえられ、美術を中心に創作のモチーフとなってきたのか、その系譜をたどる展覧会「ハニワと土偶の近代」が、東京・竹橋の東京国立近代美術館で12月22日まで開催されている。会場のレポートはこちら

 本展では、ハニワや土偶の実物がずらりと並ぶわけではない。ハニワや土偶が各時代においてどのようにとらえられ、どんな作品のモチーフとなってきたのか。はたまた、ハニワや土偶のブームがいかにして起こったか。こうした美術としての受容を掘り起こし読み解くものとなっている。

会期:2024年10月1日〜12月22日
会場:東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1800円 / 大学生 1200円 / 高校生 700円 / 中学生以下無料

「フェミニズムと映像表現」(東京国立近代美術館

遠藤麻衣×百瀬文 Love Condition 2020

 東京国立近代美術館のギャラリー4で、同館コレクションによる小企画「フェミニズムと映像表現」が開催されている。会期は12月22日まで。会場のレポートはこちら

 本展ではダラ・バーンバウム、出光真子ら8組を取り上げ、1970年代から現代までのフェミニズムに関わる映像表現を紹介。小規模ながら多角的で、複数のキーワードに該当する作品もあれば、作品同士の響きあいも楽しめる。企画は、同館の小林紗由里、松田貴子、森卓也、横山由季子。主担当の小林に取材した企画経緯などとあわせて展示作品を紹介している。

会期:2024年9月3日〜12月22日
会場:東京国立近代美術館ギャラリー4
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~17:00(金土~20:00)※入館は閉館の30分前まで 
料金:一般 500円 / 大学生 250円 / 高校生以下および18歳未満 無料

「公家の書-古筆・絵巻・古文書」「皇室の美術振興-日本近代の絵画・彫刻・工芸」(皇居三の丸尚蔵館)

「公家の書-古筆・絵巻・古文書」展示風景より、国宝《金沢本万葉集》(12世紀)

 東京・丸の内の皇居三の丸尚蔵館で「公家の書-古筆・絵巻・古文書」と「皇室の美術振興-日本近代の絵画・彫刻・工芸」が、12月22日まで開催されている。会場レポートはこちら

 公家の社会で必要とされた教養のひとつが和漢の典籍や詠歌、そして書だった。「公家の書-古筆・絵巻・古文書」は平安時代から江戸時代まで、禁裏(皇室)を支えた続けた公家たちが書き写した古筆の名品とともに、朝廷の政まつりごとの実務として作成した古文書や書状等などを紹介するもので、公家の書のもつ多彩な面が味わえる。

 いっぽう、「皇室の美術振興-日本近代の絵画・彫刻・工芸」では、明治から昭和にかけて行われた新古美術品展覧会、帝国美術院展覧会、東京大正博覧会、内国勧業博覧会など11の博覧会や展覧会で、宮内庁御買上となった作品が並ぶ。

会期:2024年10月29日~12月22日
会場:皇居三の丸尚蔵館
住所:東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30〜17:00(11月29日をのぞく金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下無料

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