岡本敏子賞受賞:馬場敬一

敏子賞を受賞した馬場は1974年東京生まれ、2018年に「第14回世界絵画大賞展」の東京都知事賞、19年に「小松ビエンナーレ2019」の第5回宮本三郎記念デッサン大賞展佳作と「第15回世界絵画大賞展」協賛社賞・パイロットコーポレーション賞を受賞。「死と再生のイニシエーション」を東京と福岡のYUGEN Galleryで開催している。
受賞作《死と再生のイニシエーション》は、鬱を患った馬場がつくりだした、自我、髑髏、女神による三位一体をもとにした独自の神話的世界がもとになっている。ダンボールの質感を感じさせないほどに樹脂を塗り固め、木炭とアクリル絵具で立体的な造形を平面上につくり出した。個人的ながらも、そこに「死と再生」の普遍的な物語を現出させた作品群だ。

審査員の山下は本作について、次のように評した。「最も強烈なインパクトを与えた作品である。『鬱で得た死生観』をもとにネガティブなエネルギーから出発し、『描き、破壊し、再構築し、固める』という工程を経て、『誕生、死、再生、永遠』を象徴する作品へと昇華させた。そんな制作過程を記録した映像によって、鑑賞者も追体験することができる。段ボールにモノクロームで描かれた自画像、髑髏、女神は脂で固められることによって妖しい光を纏う。ネガティブなエネルギーを見事にポジティブに変換した、モニュメンタルな大作である」。

今年の特別賞は、宇佐美雅浩、櫻井隆平、鈴木藤成、Soma Tsuchida、みずかみしゅうと、吉村大星の6名が選ばれた。今年の全入選作品は第28回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展として、3月29日まで見ることができる。






なお、川崎市岡本太郎美術館は改修工事に伴い、3月30日より3年間の休館に入る。これに伴い岡本太郎現代芸術賞も今後3回は休止になる。



















