泉屋博古館東京にて、特別展「生誕151年からの鹿子木孟郎 ―不倒の油画道―」が開幕した。会期は4月5日まで。
本展は、近代日本洋画において本格的な写実表現を追求した画家・鹿子木孟郎(1874〜1941)の生誕150年を記念して開催される大規模な回顧展であり、東京では約四半世紀ぶりの開催となる。企画は同館館長の野地耕一郎が務めた。
鹿子木は現在の岡山市に生まれ、14歳で洋画家・松原三五郎の天彩学舎に学び、のちに上京して小山正太郎の画塾・不同舎に入門。1900年には欧米留学に旅立ち、パリのアカデミー・ジュリアンでは、19世紀フランス・アカデミスムの巨匠ジャン=ポール・ローランスに師事した。帰国後は、関西美術院の設立や自らの画塾の運営を通じて教育活動にも尽力し、日本近代洋画の展開に大きな足跡を残している。
本展は、鹿子木が初期に学んだ素描から、フランス留学時代の作品、帰国後に関西で発表した油彩画、さらに象徴主義へと接近した晩年の試みまで、その画業を網羅的に紹介する。文展や太平洋画会など主要展覧会への出品作をはじめ、師ローランスの作品、今回の調査で新たに確認された新出作品を含む約130点が展示されており、質・量ともに過去最大規模の構成で鹿子木芸術の全貌に迫る内容となっている。
野地は本展について、「鹿子木孟郎の画業を、黒田清輝中心の美術史とは異なる語り口で見直す試み」と語る。印象派以後の潮流とは距離を保ち、写実の厳格さを生涯手放さなかった鹿子木の絵画は、写実表現が再評価されつつある今日の美術状況において、むしろ新鮮な輝きを放っている。































