展覧会は天井高7メートルの広大な会場で、大きく4つのチャプターに分かれている。チャプター1では、ウェグナーが1930年代に椅子製作を始め、独立した40年代までに手がけた作品を展示し、スタイル確立の過程を探るものとなっている。

また、本展の見どころのひとつとして、ウェグナーが17歳で手掛けた「ファーストチェア」と、3脚のみ製作された初期作「セカンドチェア」の再現復刻も展示されている。実物が目の前にあることで、若きウェグナーによる創意工夫を読み取ることができるだろう。

続くチャプター2では、ウェグナーの掲げた「クラフツマンシップ」を、製作プロセスや図面、モックアップを通じて紐解くことを試みる。ウェグナーが活動した1930〜90年代は、大量生産を前提としつつも「日用品よりも美しく」といった理念の実現が求められた。その理想に応えるべく、ウェグナーが様々な企業とどのようにコミュニケーションを重ねながらデザインを手がけていったのかを本章では伝えている。






















