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奈良美智と加藤泉の立体作品、京都・福田美術館に設置。現代美術コレクション拡充の第一歩に【2/3ページ】

 いっぽう加藤の《Untitled》は、石を型取りしてアルミで鋳造し、それを積み上げ、そこに加藤自ら直接ペインティングを施したもの。2023年に「Gallery Restaurant 舞台裏」で初披露された。加藤の立体作品が関西の美術館で常設展示されるのはこれが初めてとなる。

加藤泉《Untitled 》(2023)の展示風景

 加藤は本作に対して、次のようなコメントを寄せている。「福田美術館のコレクションや展覧会をされてきた日本の古美術作品から、時間を経て現代につながる作品として嵐山という風光明媚な土地に設置されることは大変光栄です。それらの作品は当時のコンテンポラリーアートであったわけなので、僕の作品が現代における真摯的な作品として同じ時間軸上で見てもらえることは楽しみです」(リリースより)。

 ではなぜ、日本美術を軸にした福田美術館が現代美術を収蔵・展示するのか?