NEWS / HEADLINE - 2019.6.16

京都・嵐山に新たな美術館「福田美術館」が誕生。コンセプトは「100年続く美術館」

日本随一の観光地である京都。その嵐山に、2019年10月、新たな私設美術館「福田美術館」が誕生する。「100年続く美術館」をコンセプトに掲げるこの美術館の中身とは?

美術館前庭(水盤)

 数々の美術館がある京都に、新たな美術館が誕生する。「福田美術館」は、嵐山屈指の観光名所である渡月橋からほど近くに開館する私設美術館だ。同館のオーナーは、消費者金融大手・アイフルの創業者である福田吉孝。館長を娘である川畑光佐が務める。

 「100年続く美術館」をコンセプトに掲げる同館は、福田の「地元の方々のご支援、そして京都という土地に対して、恩返しがしたい」という思いから設立されたといい、その所蔵点数は約1500点。琳派から円山四条派、京都画壇の作品を中心としており、円山応挙、与謝蕪村、伊藤若冲、竹内栖鳳、上村松園といった絵師たちの作品がその中核となっている。

福田美術館空撮全景

 これらの美術品を展示する建築は、東京工業大学教授・安田幸一が担当。外観は伝統的な京町家のエッセンスを踏まえたデザインとなっており、内部には蔵をイメージした展示室や、縁側のような廊下など、日本的な意匠を盛り込んだ。展示室の広さは3つあわせて約400平米。

エントランスロビー
「縁側」のような廊下

 また、展示室内のガラスケースには、92パーセントの高透過率を誇るドイツ製のガラスを採用。継ぎ目の少ない巨大ガラスと、日本画を鑑賞するのに最適なライティングによって、より良い鑑賞体験を提供するという。

「蔵」をイメージした展示室

 なお10月1日からは開館記念展(〜2020年1月13日)を開催予定。狩野探幽の《雲龍図》など日本初公開の作品を含む約120点(前後期で展示替えあり)を展示する。

 京都市美術館リニュアルオープン京都市立芸術大学の移転、あるいは新たなアートフェア「artKyoto」の誕生などで注目を集める京都のアートシーン。福田美術館が同地においてどのような存在感を示すのか、注目したい。

伊藤若冲 群鶏図押絵貼屏風(左隻) 1795 屏風、六曲一双、紙本墨画 172×375cm
伊藤若冲 群鶏図押絵貼屏風(右隻) 1795 屏風、六曲一双、紙本墨画 172×375cm
円山応挙 巌頭飛雁図 1767 軸装、紙本墨画淡彩 149×139cm
速水御舟 露潤 1932 軸装、絹本着色 124×45cm