メインとなる展示空間では、展示空間の高い壁面を生かした巨大なインスタレーションなどの作品が展開されている。壁面を様々な形状の鏡で覆った《Relation of the parts to the whole》(2025)は、先述した2人のコメントの「宇宙と素粒子のようなマクロとミクロの視点」を端的に表していると言えるだろう。この作品に見られる様々な“個”が全体を構成しているという考えは、展覧会全体に通底しているものであり、本展の主題でもある。

写真提供=資生堂ギャラリー
その対面には、光にまつわる作品として、電磁波を色で表したパッチワーク作品《Electromagnetic wave》(2025)と、可視光の色エネルギーを同様のパッチワークとベッドの大きさで示した《Spectrum》(2025)が並ぶ。それぞれの作品でなぜパッチワークが用いられているのか。また、《Spectrum》においては、それらとベッドがどのような関係性があるのかに注目してみてほしい。

写真提供=資生堂ギャラリー

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