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「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」開幕レポート。隠された画家たちの思考や制作の過程に注目【4/5ページ】

 第3章で紹介されている16世紀ドイツおよびドイツ語圏地域の作品も味わい深いものばかりだ。

「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より、《右を向く馬の頭部》(南ドイツ)

 ルネサンスの流れを受容したドイツでは、美術・工芸作品の下絵としての素描のほか、同時期を代表したドイツの画家らによる人体素描など、それ自体が独立した作品として制作されたものも見受けられる。とくに展示作品である、アルブレヒト・デューラーによる《三編みの若い女性の肖像》やグリューネヴァルトとバルドゥング・グリーンによる頭部の習作などは、高い観察眼をもってして、丁寧な筆致で描き出されている点も見どころと言える。

「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より
「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より

編集部