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「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」開幕レポート。隠された画家たちの思考や制作の過程に注目【3/5ページ】

 続く第2章「フランス」では、パリの半島部に位置するフォンテーヌブロー宮廷を中心に花開いた画家たちによる表現の数々のほか、フランスにおけるバロック期を牽引してきた画家たちの素描を紹介している。

 ここで展示されているのは、不思議な舞台衣装を身に纏った人々たちの素描だ。その華々しさからは宮廷の雰囲気がうかがえるだろう。

「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より

 また、16世紀末から17世紀にかけてはジャック・ベランジュやジャック・カロといった版画家も登場。会場では、下絵となる素描と版画作品を比較しながら鑑賞することも可能となっている。

「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より、ジャック・カロ《聖アントニウスの誘惑》
「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より、ジャック・カロ《聖アントニウスの誘惑(第二作)》(1635頃)

 さらに、スウェーデン国立美術館の素描コレクションの基礎を築いたニコデムス・テッシンが、自邸の天井装飾のデザインとして制作させた素描も展示されているため、こちらも注目したい。

「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」(国立西洋美術館、2025)展示風景より

編集部