ほかにも茶杓や筆架、香合、盆、硯箱など、花と鳥をモチーフにした多彩な茶道具の数々が本展では並び、茶席の細部に込められた美意識の数々に思いを馳せることができる。

最後となる展示室7には、重要文化財である室町時代の《日月松鶴図屏風》(16世紀、室町時代)や、円山応挙筆《梅花双鶴図襖》(18世紀、江戸時代)、沈南蘋筆《花鳥動物図》(18世紀、清時代)といった絵画の銘品が並ぶ。その繊細な筆遣いを堪能してほしい。

花と鳥という、誰もが親しみをもてる観点から近世日本の美意識と技巧の数々を学ぶことができる展覧会。日本美術に興味を持ち始めた人の入門としてもおすすめしたい展示となっている。



















