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「ブラチスラバからやってきた!世界の絵本パレード」(千葉市美術館)開幕レポート。絵本づくりの裏側をのぞく楽しみ【4/6ページ】

 第2部では日本代表として選出されたあべ弘士、荒井良二、きくちちき、ザ・キャビンカンパニー、junaida、堀川理万子ら10組の作家の作品を、作家へのインタビューやラフスケッチの展示などとともに紹介している。

 きくちちき《ともだちのいろ》は、真っ黒い犬の「くろちゃん」に、緑のカエル、赤の鳥、青のトカゲなど、様々な色の友達が好きな色を問いかけていく絵本だ。この「くろちゃん」を表現するために、きくちは紙に墨汁を滲ませていく偶然性を活かしたという。会場では、動物の動きや色を墨汁と向き合いながら表現したきくちの手つきを知ることができる。

展示風景より、きくちちき《ともだちのいろ》

 阿部健太朗と吉岡紗希によるユニット、ザ・キャビンカンパニーの《がっこうに まにあわない》。どうにかして学校に時間通りに行こうとする男の子の前に立ちはだかる困難を、豊かな発想で描いた絵本だ。1分刻みで進む子供の時間とその焦燥感を、ダイナミックな筆致と大胆な構図で表現。迫力ある原画を楽しめるだろう。

展示風景より、ザ・キャビンカンパニー《がっこうに まにあわない》

 堀川理万子《海のアトリエ》は、少女が祖母から海辺のアトリエに暮らす絵描きと過ごした夏の日の思い出を聞く物語。会場ではタブロー作家として長年活躍してきた堀川の絵画やスケッチとともに、絵本の原画が並び、物語の発想の源の在り処をうかがい知ることができるだろう。

展示風景より、堀川理万子《海のアトリエ》

編集部

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