とくに注目したいのは、ジオ・ポンティと日本の関わりだ。ポンティのデザインは、日本の建築家やデザイナーにも影響を与え、多くの交流が生まれてきた。今回の展覧会では、1950年代にポンティの事務所で働いていた日本人建築家・上松正直との関係にも焦点を当てており、上松の遺族によって発見された、ポンティとの貴重な手紙2通が初めて公開されている。

さらに、フランチェスカ・モルテーニ監督によるドキュメンタリー映画『Amare Gio Ponti』の上映も行われており、ポンティの思想やデザインの背景をより深く知る機会となるだろう。
ポンティの建築とデザインがいかにして時代を越えて、現代の生活に新たな息吹を与えるかを示す本展。彼の「眼」によって切り開かれた未来をぜひ会場で感じてみてはいかがだろうか。

