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「歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力」(大阪中之島美術館)開幕レポート【2/4ページ】

 第3章で取り上げている「美人画」は当時の人気ジャンルのひとつで、主に流行の最先端でもあった遊女や花魁たちが描かれてきた。そのようななか国芳は、町娘など名もなき女性たちの姿をとらえ、日常のなかで垣間見える女性たちの自然かつ愛嬌のある表情やその健康美を描いている。

展示風景より、《東都東叡山の図》(1847-48頃、前期展示)
展示風景より

 また、葛飾北斎や歌川広重らによって人気ジャンルへと押し上げられた名所絵などの「風景画」を、国芳も西洋の画法を取り入れながら手がけており、人々の目線から街のスケールを描いているのも特徴のひとつだ。こちらは第4章で紹介されている。

展示風景より、《東都名所 かすみが関》(1832-33頃、前期展示)
展示風景より、《忠臣蔵十一段目夜討之図》(1831-32頃)

編集部

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