NEWS / REPORT「歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力」(大阪中之島美術館)開幕レポート【3/4ページ】2024.12.21 最初から読む ブックマークsave 第5章では、非売品の配布物として制作された「摺物」や「動物画」、そして第6章では国芳のユニークな発想力が光る「戯画」が展示されている。戯画とは、笑いを誘う滑稽絵のこと。天保の改革で役者絵や美人画の制作が制限されたことをきっかけに、国芳は笑いと幕府への風刺を込めて多数の戯画を制作し、人々の注目を集めた。展示風景より、歌川国芳・三代歌川豊国・梅素亭玄魚合筆《東西大関俳優》(1850、前期展示)展示風景より、《魚づくし なまず・真鯉》(1842頃、前期展示) とくに国芳は動物があたかも人間のように振る舞う「擬人化」を用いて多くの戯画を制作した。この発想は現代におけるキャラクターデザインなどの在り方にも大きな影響を及ぼしているのではないだろうか。展示風景より、《きん魚づくし ぼんぼん》(1842頃)展示風景より展示風景より、《里すゞめねぐらの仮宿》(1846、前期展示)次のページメディアとしての浮世絵前のページへ1234次のページへ編集部