「六本木アートナイト2024」はここに注目【2/3ページ】

 アート作品やプロジェクトは六本木の商店街にも展開され、「RAN Focus」から台湾のアーティストの作品が紹介されている。第3サンビルではジャン・ファンユー(張方禹)によるレーザー光線を用いたインスタレーション《環》が、六本木イグノポールの空間では、ウォーターメロン・シスターズ(西瓜姉妹)による映像作品《ウォーターメロン・ラブ》が展示されている。天界から舞い降りたクィア姉妹が争いをやめない人類に対し、受容しあうことの大切さを呼びかけている。

展示風景より、ジャン・ファンユー(張方禹)《環》(2024)
展示風景より、ウォーターメロン・シスターズ(西瓜姉妹)《ウォーターメロン・ラブ》(2017)

 六本木交差点にひっそりとそびえたつ時計塔があるのをご存知だろうか? 普段気づかれることのないこの時計塔に、藤村憲之はこの街で働き、生活をする人々の呼吸データを吹き込んだ。2分ごとに色が変わり明滅する光は、この街の誰かの呼吸と重なっている。

展示風景より、藤村憲之《呼吸する時計塔》(2024)

編集部

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