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特別展「石岡瑛子 I デザイン」(兵庫県立美術館)開幕レポート。いま、現代を生きる石岡瑛子の仕事を見る

神戸の兵庫県立美術館で、デザイナー/アートディレクターの石岡瑛子(1938~2012)のデザインを中心とした仕事を振り返りながら、今日にも通じるその仕事をたどる特別展「石岡瑛子 I デザイン」が開幕した。会期は12月1日まで。

文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

展示風景より、「2幕|あの頃、街は劇場だった ―1970's 渋谷とパルコ、広告の時代―」

 神戸の兵庫県立美術館でデザイナー、アートディレクター、石岡瑛子(1938~2012)のデザインを中心とした仕事を振り返りながら、今日にも通じるその特別展「石岡瑛子 I デザイン」(兵庫県立美術館)が開幕した。会期は12月1日まで。

 本展は北九州市立美術館茨城県近代美術館からの巡回で、今後も島根県立石見美術館富山県美術館へ巡回する予定だ。監修は作家/編集者の河尻亨一が、同館の担当は学芸員の林優が務めた。

河尻亨一

 担当の林優は本展について次のように語った。「回顧展ではなく、いまこの場所に石岡瑛子がいる、ということを目指した展覧会。ぜひ、いまを生きる人に多くのものを持ち帰っていただければ」。

展示風景より、会場入口

 石岡は1961年、資生堂宣伝部に入社。前田美波里を起用したポスターなどで頭角を現し、独立後は1970年代にはPARCO、角川文庫など時代を揺るがす数々のキャンペーン、ファッションショーの演出、書籍デザインなどを手がける。1980年代初頭に活動の拠点をニューヨークに移して以降は、美術および衣装デザインなど、さらにボーダーレスに仕事の領域を広げ、舞台「M.バタフライ」でニューヨーク批評家協会賞、アルバム「TUTU」でグラミー賞、映画「ドラキュラ」でアカデミー賞を受賞するなど世界的評価を得た。

展示風景より、「2幕|あの頃、街は劇場だった ―1970's 渋谷とパルコ、広告の時代―」

編集部

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