五十嵐威暢が逝去。グラフィックデザインと彫刻の分野で国際的に活躍

グラフィックデザインや彫刻の分野で国際的に活躍した五十嵐威暢が、進行性核上性麻痺のため札幌市の病院で今月12日に逝去した。享年80歳。

五十嵐威暢 撮影=編集部

 多摩美術大学の元学長・名誉教授で、グラフィックデザインや彫刻の分野で国際的に活躍した五十嵐威暢が、進行性核上性麻痺のため札幌市の病院で今月12日に逝去した。享年80歳。葬儀は近親者のみでとり行われ、後日、「メモリアルの会」の開催が予定されている。

 五十嵐は1944年北海道滝川市生まれ。 多摩美術大学を卒業後、カリフォルニア大学で芸術学の修士号を取得。1970年代からデザイナーとして国際的に活動し、千葉大学、UCLAで教鞭を、多摩美術大学では、初代デザイン科学科長を務めた。94年には彫刻家へ転身、2011年より多摩美術大学第9代学長を務め、その後名誉教授となった。

 代表作に、旧明治乳業やサントリー、金沢工業大学、多摩美術大学などのCIデザイン、「旧渋谷PARCO ネオンサイン」(現在は2019年に新たにオープンした渋谷PARCO内に展示)、東京ミッドタウン内彫刻《予感の海へ》、「EXPO '85 国際科学技術博覧会」ポスターデザインなどがある。

 2023年には金沢工業大学に「デザインとアート」を柱とした感性教育を融合すること、そしてその研究の充実と実践を行うことを目指し「五十嵐威暢アーカイブ」を設立。約5000点もの作品や資料が一般公開されている。

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