2021.2.23

コロナ渦でも学びを止めなかった女子美生の作品が集結。「JOSHIBISION2020 ―アタシの明日―」が3月2日より開催

女子美術大学の大学院・大学・短期大学部から選抜された学生の作品展、付属高校の卒業制作展と合わせた展覧会「JOSHIBISION2020 ―アタシの明日―」が3月2日より東京都美術館で開催される(会期期間中、大学院・大学・短期大学部の作品はオンラインでも公開)。

「JOSHIBISION 2020 」メインヴィジュアル 制作=澁谷克彦(デザイン工芸学科ヴィジュアルデザイン専攻教授)
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 「女子美」の名で知られる女子美術大学は、女性に対して高等教育機関における美術教育への門戸が開かれていなかった1900年に、「芸術による女性の自立」「女性の社会的地位の向上」「専門の技術家・美術教師の養成」を目指して、美術教育を行う学校として創立。日本で唯一、女性のみが学ぶ美術教育機関だ。

 3月2日より東京都美術館で開催される「JOSHIBISION」は大学・短大・大学院の各専攻・領域・コースに在学する学生の選抜作品による企画展。タイトルの「JOSHIBISION」は「JOSHIBI×EXHIBITION×VISION」をつないだ造語で、「いまを生きる、等身大の学生たちの様々な視点が集まり、ともに未来をみつめていこう」というメッセージが込められ、2017年から毎年3月に開催されてきた。

「JOSHIBISION」過年度の展示風景

 昨年3月の展覧会は新型コロナウイルスの影響により開催が中止となったが、今年は感染症対策を行なったうえで実施。会期中は女子美術大学の公式ウェブサイト内の特設ページ内でも作品を公開する。

 また、会期終了後には同ページ内で出展作品に対して同大学の客員教授・特別招聘教授からのメッセージ・コメントの公開も予定されている。

 今般のコロナの影響で、美術大学の学習環境は大きく変化した。未だに収束が見えないなかでもオンライン授業をはじめとした新しい試みで、「学ぶこと」「創造すること」を止めなかった学生たちが出展する今回の展覧会。美術館内での展示とオンラインでの作品公開の“ハイブリット形式”で行われる展覧会の実施方式にも注目しつつ、学生たちの新たな才能・多様な表現を見届けたい。