大型インスタレーションを展示する「Infinity」や、ライブパフォーマンスを行う「Moment」も多くの来場者の目を引いていた。作品によっては販売もされており、購入する作品の制作過程を見ることができるというのも新たな試みと言える。フェアの雰囲気にどのように影響してくるのかが今後の見どころだ。


次世代を担うアーティストの発掘と支援を目的とした公募展「AFAF AWARD powered by E.SUN BANK」も玉山銀行(E.SUN BANK)協賛のもと実施。「AFAF AWARD」と「AFAF AWARD 登竜門」の2部門が設けられている。今回は800人以上の応募者のなかから選ばれた26名のアーティストによる作品が会場の1、2階に展示されている。

現在、世界には300以上のアートフェアがあり、毎日どこかで開催されているような状況だ。とはいえ、これらを継続していくのでは容易ではなく、3年以内に無くなってしまうものも多いそうだ。そのような状況でAFAFが10年目を迎えることができたのには「独自の魅力を持つこと」「変化を恐れないこと」が重要であると、同フェアのスペシャルアドバイザーでもある宮津は語る。
10回目の開催を迎え、より多彩なアプローチで独自の存在感を放つAFAF。来場者も年々増加傾向にあるようだ。「規模やアプローチの幅に広がりがある」「福岡市として力を入れているように感じる」といった意見が複数のギャラリーより挙がったものの、小山登美夫ギャラリーからは「韓国・台湾からの出展ギャラリーをもっと増やしたほうが“アート・フェア・アジア”としての幅がより広がっていくのではないか」という意見もあった。福岡という土地の魅力をアートフェアに織り交ぜ、中規模ながらも独自のアプローチを続けるAFAFに今後も期待が高まるばかりだ。




















