「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2025」開幕レポート。40組の若手作家が参加

2018年の初回以降、京都市内を舞台に毎年開催されているアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO」(以下、AFK)。その8回目となる「ARTISTS' FAIR KYOTO 2025」がスタートを切った。そのハイライトをお届けする。

展示風景より、「マイナビ ART AWARD」最優秀賞を受賞した本岡景太のブース Photo by Kenryou GU

40組+アドバイザリーボードが参加

 アーティストが自ら出展し、プレゼンテーションを行うというユニークな形式で、数多あるアートフェアのなかでも確固たる地位を確立してきた「ARTISTS' FAIR KYOTO」が、今年で8回目の開催を迎えた。

 同フェアの仕掛け人であり、初回からディレクターを務めるのはアーティストで京都芸術大学教授の椿昇。ベテランのアーティストたちが「アドバイザリーボード」となり、出品若手アーティストを推薦する方式で毎年数多くの作家に作品販売の機会を与えてきた。毎年VIPデーには作家を支援しようというコレクターやビジネスパーソンが多く集い、次々と作品を購入する風景はもはやこのフェアの風物詩となってきた。京都府の西脇知事も、「AFKは日本の若手作家の登竜門となることを目指している。過去の参加作家も活躍しており、若手アーティスト支援を継続してきた結果の表れだ」とフェアの存在感に自信を示す。

会場のひとつである京都国立博物館 明治古都館

 今年はアドバイザリーボードにオサム・ジェームス・中川、津田道子、大巻伸嗣加藤泉名和晃平田村友一郎ら16組が名を連ねる。アドバイザリーボードと公募により選出された若手アーティストは40組だ。参加作家は以下の通り。※()内は推薦者

アンドレス・マリオ・デ・ヴァローナ(オサム・ジェームス・中川)、諫山元貴(名和晃平)、𡧃野湧(公募)、大澤一太(池田光弘)、大角ユウタ(ミヤケマイ)、小笠原盛久(田村友一郎)、岡村よるこ(公募)、岡本里栄(伊庭靖子)、オヤマアツキ(公募)、川村摩那(公募)、吉川永祐 (津田道子)、久保木要(公募)、久保田荻須智広(薄久保香)、熊谷卓哉(ヤノベケンジ)、桑原ひな乃(Yotta)、佐直麻里子(津田道子)、柴田まお(大巻伸嗣)、しまうちみか(ロバート・プラット)、清水信幸(加藤泉)、ジャクリン・ライト(オサム・ジェームス・中川)、白井桜子(大庭大介)、橘葉月(鶴田憲次)、儲靚雯(公募)、土屋咲瑛(椿昇)、寺澤季恵(薄久保香)、中﨑由梨(田村友一郎)、長沢楓(大庭大介)、中村直人(公募)、丹羽優太(椿昇)、林可奈葉(鬼頭健吾)、福田澪(ロバート・プラット)、松井照太(鬼頭健吾)、松尾昌樹(公募)、本岡景太(大巻伸嗣)、山越美佳(公募)、山田千尋(公募)、ヤマモトコウジロウ(Yotta)、山本紗佑里(伊庭靖子)、山本真実江(鶴田憲次)、和出伸一(池田光弘)

 フェア会場となるのは、京都新聞ビル 地下1階と京都国立博物館 明治古都館。またアドバイザリーボードは臨済宗大本山 東福寺で展覧会を開催する。フェアと展覧会のハイブリッド構造がAFKの大きな特徴だ。

 なおAFKでは、参加アーティストの支援を目的としたアワード「マイナビ ART AWARD」も実施。飯田志保子、高橋瑞木、中井康之、椿昇が審査員となり、最優秀賞(賞金100万円)に本岡景太が、優秀賞にはアンドレス・マリオ・デ・ヴァローナ、土屋咲瑛、寺澤季恵、和出伸一が選ばれた。これらの作家を含む40組(+アドバイザリーボード)が集う各会場を紹介したい。

授賞式より、左から椿昇、落合和之(マイナビ執行役員)、和出伸一、アンドレス・マリオ・デ・ヴァローナ、本岡景太、寺澤季恵、土屋咲瑛、西脇隆俊

編集部

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