2021.5.14

高田賢三の個人コレクションがパリで競売。約3億2000万円の総売上を達成

昨年新型コロナウイルスの合併症によって逝去したファッションデザイナー・高田賢三の個人コレクションが、5月11日にパリで競売にかけられ、約3億2000万円の売上高を記録した。

高田賢三の自宅の様子 Photo by Thomas Hennocque / Pearl Metallia / Artcurial
前へ
次へ

 昨年新型コロナウイルスの合併症によって逝去した「ケンゾー(KENZO)」の創業者兼ファッションデザイナー、高田賢三。その家具、絵画、オブジェなどのコレクションが、5月11日にパリのオークションハウス「Artcurial」で競売にかけられ、約240万ユーロ(約3億2000万円)で落札された。

 オークションの開催前から注目を集めていたウィリアム・エグルストンによる13枚の写真シリーズや漢時代の檜の木馬像、3世紀の仏像は、それぞれ4万6800ユーロ、4万1600ユーロ、2万8600ユーロで落札。漆芸家・浜中勝による八角形のトレイは、1000〜1200ユーロの予想落札価格に対して約40倍の4万2900ユーロで販売され、日本画家・釘町彰による屏風や大型の装飾パネルも3万2500ユーロ〜4万5500ユーロの価格で競り落とされた。

高田賢三の自宅の様子。奥はウィリアム・エグルストンによる写真シリーズ Photo by Thomas Hennocque / Pearl Metallia / Artcurial

 そのほか、高田の自画像は2万800ユーロで落札され、自身が制作した一連の絵画やドローイングもそれぞれ約1万ユーロ〜3万ユーロの価格で販売された。

 なおパリで行われるセールと同時に、高田がデザインした衣装作品が130点以上出品されるオンラインオークションも開催。落札価格が50ユーロ〜2600ユーロのこれらの作品は、合計6万8510ユーロ(約900万円)の結果を残した。