2021.3.14

バンクシーの《Game Changer》が競売へ。最高予想落札価格は約5億円、収益はイギリスの国民保健サービスに寄付

バンクシーが昨年5月のパンデミック下で発表した作品《Game Changer》が3月23日にクリスティーズで競売にかけられる。売却益はイギリスのNHS(国民保健サービス)に寄付予定だ。

バンクシー Game Changer 2020 出典=バンクシー公式サイトより

 バンクシーが昨年5月に公開した、医療従事者を称賛する作品《Game Changer》が、3月23日に開催されるクリスティーズの20世紀美術イブニングセールに出品される。

 同作は看護師の人形を手にした子供を描いた作品で、新型コロナウイルスと闘うサウサンプトン病院に展示されていた。作品は当初からオークションにかけられることが明らかにされており、予想落札価格は250万~350万ポンド(約3億7924万〜約5億3094万円)。売却益は、イギリスのNHS(国民保健サービス)に寄付される。

 クリスティーズの戦後・現代美術専門家であるキャサリン・アーノルドは、この作品について「この危機の最前線で世界中で戦っているすべての人々への普遍的な賛辞。パンデミックのなかで真のリーダーシップを発揮した人々の強さと回復力に敬意を表したもので、重要な役割を担うNHSのスタッフは、国民の真のヒーローだ」とのコメントを発表している。

 なお同作の複製品は、今後も病院の患者や訪問者、スタッフのために展示されるという。