埼玉県東松山市にある原爆の図 丸木美術館が、9月28日より全館改修工事のため長期休館となる。リニューアルオープンは2027年5月5日(開館60周年記念日)頃の見込みだ。
原爆の図 丸木美術館は、原爆投下後の広島の惨状を目の当たりにした水墨画家・丸木位里(1901〜95)と、油彩画家・丸木俊(1912〜2000)夫妻が共同制作した連作「原爆の図」を常設展示する、1967年開館の美術館だ。館内では年間数回の企画展も実施されており、戦争や社会的な主題を扱う芸術家の展覧会を中心に開催。近年では若い世代の現代美術作品も紹介している。
なお、同館では、建物の老朽化や、展示室・収蔵庫の温湿度管理や紫外線・虫害・塵埃対策の未整備などの問題が深刻化し、2017年から「原爆の図保存基金」を立ち上げ、美術館改修と絵画修復のための寄付を募っている。こちらは現在も継続中だ。