2025年9月13日〜11月30日の79日間にわたり開催される国際芸術祭「あいち2025」が、参加作家32組を発表した。
国際芸術祭「あいち」は「あいちトリエンナーレ」を前身とするもので、2022年の初回に続き、次回で2回目となる。
今回の芸術監督は、アラブ首長国連邦出身でシャルジャ美術財団理事長兼ディレクター/国際ビエンナーレ協会(IBA)会長を務めるフール・アル・カシミ。テーマは「灰と薔薇のあいまに」となっており、これはモダニズムの詩人アドニスが1967年の第三次中東戦争後に書いた詩からとられたものだ。フール・アル・カシミはこのテーマについて、「時代は違うが、パレスチナやスーダンなど各地で戦争が発生するなか、私たちは何を見出し、どのように芸術がその状況を紐解き、美しい将来を描けるのか」としつつ、マンガ家・五十嵐大介によるキービジュアルがそれを表現しているとコメント。五十嵐は以下のような言葉を寄せている。
このシンプルで豊かな詩を絵にする。私がまず考えたのは「薔薇はどこに咲くのだろう」という事でした。灰は理不尽な破壊や死の結果なのか? だとしたら薔薇は死者の国に咲くのかもしれない。わたしは死者の国の住人として幽霊を描くことにしました。描いているうちに、死んでいるはずの幽霊たちが少し生き生きとしてきたような気がしました。“ 死者の国”と思っていたのはもしかしたら”生まれる前の者たちの国”なのかもしれない。それがこの絵です。(プレスリリースより)
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