南條史生の監修で名和晃平など約50点の作品が設置。大阪に超高層複合タワー「ONE DOJIMA PROJECT」が誕生

大阪市北区に竣工した超高層複合タワー「ONE DOJIMA PROJECT」で、南條史生の監修により名和晃平やジャン=ミシェル・オトニエルなどの作品約50点が設置されている。

名和晃平 Trans-Mio Photo by Nobutada OMOTE | Sandwich

 大阪市北区に超高層複合タワー「ONE DOJIMA PROJECT」が誕生。住宅共用部などには、キュレーター兼美術評論家の南條史生の監修により、彫刻家・名和晃平の作品をはじめとする約50点もの多彩な作品が設置されている。

 同タワーは、東京建物株式会社、Hotel Properties Limited、Four Seasons Hotels & Resortsの3社が手がける、ラグジュアリーホテルブランド「フォーシーズンズホテル」と分譲マンション「Brillia Tower 堂島」が一体となったプロジェクト。建築設計は日建設計の大谷弘明。水都大阪にインスパイアされたヨットの帆をイメージした建物の外観は、上層階の形状が徐々にセットバックするのが特徴だ。

「ONE DOJIMA PROJECT」外観 撮影=ナカサアンドパートナーズ

 マンション共用空間のインテリアデザインは、オランダのデザイナーであるピエト・ブーンによって創設されたStudio Piet Boonが担当。南條のキュレーションによる作品展示では、「旅とアート」をテーマに、以下のアーティストの作品が館内を彩る。

 青木美歌、ダニエル・アーシャム、できやよい、フランシス真悟、藤崎了一、古橋まどか、ホセイン・ゴルバ、廣瀬智央、伊庭靖子、AKI INOMATA、金氏徹平、狩野智宏、小林且典、リュウ・ジェンホァ、目、宮永愛子、三嶋りつ惠、森万里子、森山茜、向山喜章、名和晃平、流麻二果、シュ・ニン、西川勝人、能條雅由、落合陽一、大巻伸嗣、ジャン=ミシェル・オトニエル、坂本紬野子、マーク・シュミッツ、secca、柴田健治、ボスコ・ソディ、手塚愛子、藤堂、津上みゆき、グザヴィエ・ヴェイヤン、ジャン・ワン、王裔婷(ワン・イ・ティン)、ユ・ ジョーディ・フゥほか

アート作品展示風景(2F) 撮影=市川靖史

 さらに公開空地である屋外敷地には、名和晃平による高さおよそ5メートルの新作彫刻や、ジャン=ミシェル・オトニエルなどのパブリック・アートも設置。キュレーションについて南條は、「旅は刺激をもたらしますが、むしろ人がそこに定住する時にこそ、アートが必要なのではないかと考えている」としつつ、次のようにコメントしている。

 「肉体的、精神的な人の動き、そして人間社会の色とりどりのレイヤー、環境における時間の変化、この美しい地球の自然などを、すばらしいアーティストの方々がつくりだすアートを通して、実感していただきたいと考えている。そして、時にアート作品は、壁から天井へ、床から空へとその幅を広げ、仏教の教えにあるように、普遍的なものと儚いものの垣根を越えていく」。

ジャン=ミシェル・オトニエル Le Noeud de Babel 撮影=市川靖史
アート作品の展示風景(1F) 撮影=市川靖史

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