「アートウィーク東京」にアート・バーゼルが協力。森美術館や東京国立近代美術館など6館参加

2022年のローンチに先駆け、今年はプレイベントとして開催される「アートウィーク東京」がその詳細を発表した。世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル」らの協力のもと、東京国立近代美術館など都内50の美術館とギャラリーを会場に展開する。会期は11月4日〜7日。

「アートウィーク東京」のロゴマーク

 2022年の本格ローンチを目指し、今年はプレイベントとして11月4日〜7日の4日間に開催される「アートウィーク東京」。その詳細が発表された。

 同イベントは、ギャラリー・Take Ninagawaの代表である蜷川敦子が共同設立したもの。今年のプレイベントは、世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル」と日本現代美術商協会(CADAN)の協力のもと、蜷川が今年立ち上げた一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォームの主催により開催される。

 アーティゾン美術館、東京オペラシティ アートギャラリー、東京国立近代美術館、東京都写真美術館、森美術館、ワタリウム美術館の6館に加え、日本の現代アートシーンを牽引してきた都内44のギャラリーが参加する。

森美術館 Photo courtesy Mori Art Museum, Tokyo

 参加ギャラリーは、東京画廊+BTAPやスカイザバスハウス、オオタファインアーツ、ギャラリー小柳などの老舗ギャラリーに加え、ペロタン東京、Blum & Poe、ファーガス・マカフリー東京などの国際的なギャラリーの支店、タカ・イシイギャラリー、MEMなど写真や映像の展示に力を入れるギャラリー、そして新世代のアーティスト・ラン・スペースなどがラインナップされている。

Take Ninagawaの外観 Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo
Photo by Kei Okano
スカイザバスハウスの外観

 会期中には、すべての美術館とギャラリーを結ぶ「アートバス」が4つのルートを巡回。今年のソウル・メディアシティ・ビエンナーレでアーティスティック・ディレクターを務めるユン・マを迎え、ルートごとに高山明、毛利悠子、塩見允枝子、グループ・音楽の4組のアーティストによる、車内でのみ体験できる特別企画「都市を巡る声」が実施される。

 また、森美術館館長の片岡真実などをゲストに迎え、日本の現代アートの美術史的文脈やその楽しみ方に焦点を当てるトークシリーズもオンラインで展開。一部のコンテンツは日英バイリンガルで提供され、日本のアートに関する学びのものは国内外に向けて10月より配信される予定だ。

片岡真実 写真=伊藤彰紀

 今回のプレイベントについて、アート・バーゼルのディレクター・アジアであるアデリン・ウーイは次のようなコメントを寄せている。「東京はアートとカルチャーにとって重要な場所であり、世界のなかでも類を見ない魅力的な都市のひとつだ。アジアでもっとも長い歴史を誇り、また評価の高いギャラリーや美術館が集まる東京のダイナミックな現代アートシーンに世界の注目が集まり、満を持して開催されるこの刺激的な取り組みに関わることができて光栄に思う」。

 また、「アートウィーク東京」の主催者は今回のイベントを通じ、「インフラを整え、東京のアートシーン形成に携わる主要なアートスポットへのアクセスを簡易化することで、すべての方をアートのプロフェッショナルとつなぎ、日本の現代アートのコミュニティの創造を促すこと」と、「グローバル・ブランドであるアート・バーゼルの協力によって、国際社会と日本の関係をより強固なもの」にすることを目指している。

編集部

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