「紀南アートウィーク2021 ─籠もる牟婁 ひらく紀南─」が、和歌山県紀南地域で開催される。会期は11月18日～11月28日。
同芸術祭の総合プロデューサーは、東南アジアのメコン地域のアートに特化したアウラ現代美術振興財団を運営する藪本雄登。アーティスティック・ディレクターにコレクターの宮津大輔を迎え、和歌山県紀南地域の様々な場所や施設を舞台に、現代美術作品の展示を実施。地域の事象とグローバルなアーティスト達との邂逅、そして交流を楽しむことができる。
和歌山県紀南地域が所在する牟婁郡の「牟婁」という地名には「籠もる」「隠る」「神々の室」という由来がある。高野山の信仰や熊野古道の宗教観は、社会的地位や、信仰、性別等を問わない日本における寛容性と多様性の源泉であり、南方熊楠や長沢芦雪といった人物も輩出してきた。
いっぽうで、本州最南端の半島である紀南地域は、「開放性」を特色として黒潮ともに移民文化を醸成。長い海岸線と良質な木材は、古代から高い造船技術を発達させ、物資輸送や水軍の拠点として、歴史上大きな役割を果たしている。
本芸術祭では、こうした歴史的・文化的資産を、芸術祭を現代に蘇らせるとともに、アートのみならず文化、風俗に関する様々なシンポジウムや、教育機関や博物館等との共同ワークショップ、各産業従事者とのセッション等を予定しているという。
