「あいトリ」めぐる大村知事へのリコール署名不正、愛知県選管が刑事告発へ

「あいちトリエンナーレ2019」に端を発した愛知県・大村秀章知事に対するリコール運動。この署名に大量の不正が発覚した件で、愛知県選挙管理委員会は地方自治法違反容疑で刑事告発する方針を決めた。

あいちトリエンナーレ2019のメイン会場となった愛知芸術文化センター

 「あいちトリエンナーレ2019」に端を発した愛知県・大村秀章知事に対するリコール運動において大量の不正署名が発覚した件で、愛知県選挙管理委員会は地方自治法違反容疑で刑事告発する方針を決めた。共同通信が伝えた。

 このリコール運動は、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が「あいトリ2019」のいち企画であった「表現の不自由展・その後」の展示作品に抗議することを目的に呼びかけたもので、河村たかし名古屋市長も全面的な支援に回っていた。

 大村知事の解職を問う住民投票の実施には、約86万6000人分の署名が必要だったものの、提出された署名は約43万人分でリコールは不成立。その後、この43万人分の署名の83パーセントに当たる36万2000人分が無効と判断された。中日新聞によると、「複数の人が何筆も書いたと疑われる署名が全体の九割もあるほか、選挙人名簿に登録されていない者の署名も五割近くあった」という。

 なお刑事告発にについては「被疑者は不詳」(共同通信)。地方自治法では署名の偽造に3年以下の懲役などの罰則が設けられている。

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