コロナ禍で迎えた「国際博物館の日」。ICOM(国際博物館会議)会長がメッセージ

5月18日はICOM(国際博物館会議)が定めた「国際博物館の日」。コロナ禍で多くの美術館・博物館が閉ざされているなか、ICOM会長が発したメッセージとは?

「国際博物館の日」のポスター。今年のテーマは「Museums for Equality: Diversity and Inclusion」

 毎年5月18日は、1977年のICOM(国際博物館会議)第11回大会において採択された「国際博物館の日」として、世界各地の美術館・博物館で様々な催しが行われる。しかしながら今年は新型コロナウイルスのパンデミックで数多くの美術館・博物館が休館となっており、通常とは異なる状況にある。そんななか、ICOM会長のスアイ・アクソイはICOMウェブサイトにおいて、メッセージを発表した。

 アクソイ会長は、今年が創立以来「もっとも例外的な状況」としつつ、「いまこそ国際博物館の日のメッセージを広める必要がある」と主張する。

 国際博物館の日は、毎年異なるテーマが設定されており、今年のテーマは「Museums for Equality: Diversity and Inclusion 2020」(平等を実現する場としての博物館:多様性と包括性)だ。

 アクソイ会長は今回のテーマについて、「博物館、そのコミュニティ、そして人々を構成する多様な視点を称え、博物館が展示するものや語ることにおける偏見を見極め、克服するためのツールを提唱したい」としており、5月18日にかぎらず「すでに平等を探求する最前線にいる先駆的な博物館の専門家たちとともに、必要とされる限り」このテーマに取り組んでいくという姿勢を見せる。

 「私は希望のメッセージを送りたい。我々は、我々が見出した連帯、回復力、そして革新の精神を育てながら前進し続けなければならない。私たち一人ひとりが、平等、多様性、インクルージョンに基づいた未来を再定義し、構築するために果たすべき重要な役割を持っている」。

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