マシュー・バーニーの『リダウト』が東京都写真美術館ホールで再上映。『クレマスター』全5部作と『拘束のドローイング9』も

マシュー・バーニーによる最新のフィルム作品『リダウト』と『クレマスター』サイクル全5部作、『拘束のドローイング9』のプログラム上映が、2月29日〜3月15日に東京都写真美術館ホールで行われる。※本公演は延期となりました

マシュー・バーニー Redoubt 2018 Production still (C) Matthew Barney, courtesy Gladstone Gallery, New York and Brussels, and Sadie Coles HQ, London. Photo by Hugo Glendinning

 マシュー・バーニーの新作フィルム作品『リダウト』(2018)と、『クレマスター』サイクル全5部作(1994~2002)、そして『拘束のドローイング9』(2005)のプログラム上映が、2月29日~3月15日に東京都写真美術館ホールで行われる。

 『リダウト』は同館での日本プレミア公開時と同じく、4Kの映像と7.1chのサウンドで再映。また『クレマスター』『拘束のドローイング9』は、35ミリフィルムで上映される。

マシュー・バーニー Redoubt 2018 Production still
(C) Matthew Barney, courtesy Gladston Gallery, New York and Brussels, and Sadie Coles HQ, London. Photo by Hugo Glendinning

 『リダウト』の舞台となるのは、マシュー・バーニーが少年時代を過ごしたアイダホ州にあるソートゥース山脈。ギリシャ神話『ディアナとアクタイオン』を下敷きに、一切のセリフを排し、ダンスや身体を用いて野生動物と人間の関係を描き出す。本作には、マシュー・バーニー自身も銅板彫刻師の役で出演。「岡山芸術交流2019」でも発表した、銅版に電気めっきを施すシリーズの制作ドキュメントとしても見ることができる。

マシュー・バーニー Cremaster3 2002 Production still
(C) Matthew Barney, courtesy Gladstone Gallery, New York and Brussels. Photo by Chris Winget

 『クレマスター』はマシュー・バーニーの代表的なフィルムシリーズ。作品ごとにひとつの都市が舞台として選ばれ、映像と音楽により不条理で重層的な物語が紡がれる。マシュー・バーニーのほか、リチャード・セラや初代「ボンド・ガール」のウルスラ・アンドレスら、出演者にも注目したい。

 そしてビョークとの初コラボレーション作品として話題を呼んだ『拘束のドローイング9』は、日本の捕鯨船を舞台とした作品。3月8日には、同作の衣装を手がけた村上美知瑠によるトークイベントも開催される。

 なお今回は、2月29日・3月1日に『クレマスター』の通し上映を実施。その後は入れ替え制で各作品が上映される。

マシュー・バーニー Drawing Restraint 9 2005 Production still
(C) Matthew Barney, courtesy Gladstone Gallery, New York and Brussels. Photo by Chris Winget

編集部

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